美容コラム -キレイな素肌になるためのヒント-

【コラム】血管の“ゴースト化”に注意!?血めぐりを整えて寒い時季を乗り越えるアイディア

1月5日は小寒(しょうかん)。寒の入りから節分までの期間を寒の内といい、一年で最も寒い時期になります。この底冷えする寒さは、血流を滞らせて体や肌にさまざまな影響を及ぼします。例えば、肩こりや便秘などといった症状や、肌のくすみなどの美容の悩みの原因にも血流が関わっているかもしれません。今回の記事では、血流とさまざまなプチ不調との関係性や、血液のめぐりを整えるためのアイディアをご紹介します。

バスルームの画像

     

60兆個ある細胞に栄養素を運ぶ毛細血管がカギに!

血液や血管という言葉から連想するものは、太い血管の動脈と静脈かもしれませんが、もっとも大切なのは「毛細血管」です。毛細血管には、全身に約60兆個あるとされている細胞のひとつひとつに酸素や栄養素を運び、二酸化酸素や老廃物を受け取る、という大切な役割があります。あらゆる重要な臓器の細胞から指先の皮膚細胞までのすべての細胞をカバーしているのです。これだけ細い血管にも正常であれば血液はきちんと循環しています。ところがさまざまな理由で流れが悪くなると、体の各部位などいろいろなところに不都合が表れてしまうのです。

毛細血管はとても細いため、めぐりが滞れば主要の太い血管(動脈や静脈)の流れにも影響します。各細胞に酸素や栄養素が行き届かなくなると、最終的には血管が「ゴースト化」し、血液循環のバランスを崩します。そして、体に熱が伝わりにくくなり、老廃物もどんどんたまるようになるとされています。これが原因となって、肌のくすみやシミ、抜け毛や白髪、冷え性や寝つきの悪さ、体のコリやイライラ、頭痛などのプチ不調や美容の悩みに繋がってしまうのです。つまり、血流がその悩みを解決する鍵を握っているともいえそうです。

   

お風呂に入る女性の画像

       

体の末端を温めてさまざまな不調にアプローチ!

末端の冷えに悩むこの時期におすすめしたいのは、ハンドバスやフットバスのように体の末端を温めるセルフケアです。フットバスは日中体が冷えていると感じた時や、リラックスしたい時におすすめです。深めの桶やバケツにお湯を注いだら、そこに両足を入れます。桶ごと大き目のバスタオルやブランケットで覆うとお湯が冷めにくくなります。時間が経つと次第にお湯も冷めてしまうので、ポットに注し湯を用意しておくと便利ですよ。注し湯をして湯温を上げると、より長く楽しめます。

フットバスで効率よく体を温めるコツは、足首より少し上にある「三陰交(さんいんこう)」というツボまでをしっかりと温めることです。三陰交のツボは、冷え性や婦人科系の症状に有用性があるともいわれているので、女性の味方とも言われています。ツボの場所は、内くるぶしの頂点から指4本分上がったところの骨のきわにあります。指先で刺激すると痛みを感じるので、その場所を目安にしてみてください。

手の冷えが気になる時は、フットバスよりも手軽にできるハンドバスがおすすめです。洗面器に心地よいと感じる湯温に設定したお湯を張って、手首までしっかりと温めます。直径が大きくて浅めの洗面器を使うと、ひじ上まで温めてあげることができるので、肩こりの緩和にも繋がります。また、夜に寝つきが悪いと感じる時は、体が冷えていて眠れない可能性が高いので、その時は準備が比較的簡単なハンドバスをぜひ取り入れてみてください。

フットバスやハンドバス後は、足や手についた水分をしっかりと拭き取って、クリームなどで丁寧に保湿します。さらに一緒に過去の記事でお伝えした手の反射区や、足裏の反射区 を意識しながら、手や足をほぐすのもおすすめです。クリームやオイルを手にとってからすぐに塗ると、ひんやり冷たく感じるので、手のひらで広げて適温に温めてから塗ってみてくださいね。

   

足のマッサージの画像

       

血流に良い食生活を意識する

血流改善には食事が大きく関わっています。砂糖の摂取量を減らすことで血流の改善効果が表れやすいようです。例えばケーキやチョコレートといったような、甘いお菓子を減らすこと。スイーツ系は好きな方も多いと思うので、完全に断つのはとても難しいと思いますので、料理に使う砂糖をみりんや甘酒、甜菜糖といったような代替品に置き換えて使うこともひとつのアイディアです。 濁っている川に水をいくら注いでも、きれいな水の流れにはなりません。まずは食物繊維を意識した食生活で、腸内環境を整えて、これまでの滞りの原因を一度キレイに外に出しましょう。それから、血流に良いとされている酵素や発酵食品、彩り豊かな野菜類やきのこ類などをバランスよく取るように心がけてみてくださいね。まずは溜め込んだものを出してから入れる、これが大切です。

おわりに

お風呂上がりにセルフケアをしても変化を感じられなかったり、季節を問わずにいつも手足が冷えていたりする時は、血液のめぐりを改善することで体質が変わり、お悩みの解決につながるかもしれません。これから本格的に寒くなる季節、今回ご紹介したことをぜひ日常に取り入れて、血流の良い体を目指してコツコツとケアを続けてみてくださいね。

2022.1.12

   

お風呂の画像

  <執筆者>
齊藤美幸 / ビューティーセラピスト&アドバイザー

千葉船橋のプライベートサロン「リフレクソロジー&アロマ シリウス」にてリフレクソロジーをはじめとするボディトリートメントやフェイシャルや耳つぼのセオリーを応用したオリジナルの施術を提供。カラダの内外双方からアプローチするメソッドで美容と健康の両立を目指すビューティケアを得意としている。

【所有資格】リフレクソロジスト、アロマセラピスト、耳つぼストーンセラピスト、薬膳・漢方検定、美肌検定
https://www.sirius-miyuki.com


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