美容コラム -キレイな素肌になるためのヒント-
「疫から免れる」という字から成り立つ免疫。私たちの体には、細菌やウイルス、さまざまな病気から体を守り、健康を維持する力、すなわち「免疫力」が備わっています。さて、年末年始は何かと忙しい時期。目まぐるしく動き、その日の疲れを翌日に持ち越していませんか。そういう時こそ気をつけたいポイントは「免疫力の低下」です。何かと気になるこの時期を健康的に過ごすために、日常生活の中で心がけたいことをご紹介します。
腸内環境を整えて、免疫力をキープする
飲食により異物や細菌などが侵入しやすい腸には、カラダ全体の免疫細胞の約60~70%が腸に集まっているといわれています。つまり、腸内の善玉菌を増やして腸内環境を整えることが、免疫に対して非常に有効なのです。そのためには、発酵食品や食物繊維、たんぱく質やビタミン類を積極的に摂り、バランスのよい食生活を心がけることが重要です。それにプラスして適度な運動、そして規則正しい生活を心がけることが大切です。 おうちで過ごす年末年始。家にこもっていると、寒さのせいもあってカラダを動かす機会も減ってくるのではないでしょうか。そんな時こそ、日常にエクササイズを取り入れてみましょう。いつもの家事や日々の行動の一つひとつの動作を意識して体を動かしてみませんか。 例えば、歩く時にウォーキングしている人の動作を参考にしてみましょう。普段よりも腕を前後に大きく振ったり広い歩幅を意識したりする、歩く速度をいつもよりテンポアップするなど、真似をするだけでもより効率の良い動作が身につきます。 また、普段している日々の家事などの中にも、筋トレや運動のチャンスがあります。一つひとつの動作や、呼吸を意識することで普段使わない筋肉にアプローチできます。こうすることで体内の脂肪が燃焼しやすくなるので、運動不足の帳消しにもなります。これらの「プチ筋トレ」を続けることで新陳代謝が上がり、筋肉量も増えて体温が上がるため、免疫のはたらきもよくなるといわれています。
風邪は免疫のバロメーター
免疫力が落ちているかどうかを判断する目安に「一年に何回風邪をひくか」というものがあります。年に3回以上風邪をひくようなら、免疫力が低下しているかもしれません。 また、風邪が治りにくいときや、肌荒れがなかなかおさまらない、便秘や下痢を繰り返すような症状がある、夜なかなか眠れないなどは、免疫力が低下している状況といえそうです。 風邪は免疫バロメーターであり、肌荒れについては前回の記事でもご紹介した通り、皮膚のバリア機能の低下をあらわしています。また便秘や下痢は今回のテーマでもある腸内環境が悪化しているサインだからです。 今、風邪をひくことなく、体調が良いと感じているのであれば、免疫力をキープできているということと言えそうです。このまま今ある免疫を落とさないためにできることは、良い状態を維持するために、腸内環境を整えることと、ストレスをためないことをぜひ意識してみてください。
ストレスを手放して、自律神経を整える
ストレスは人間誰にでもあるもの。けれども、それぞれストレスの許容量は人によって異なるので同じストレスがかかっていても人によって感じ方が違います。周囲がストレスと感じないことであっても、もし自分自身がストレスに感じるようなことがあったら、我慢しないでストレスを認めることが大事です。 また、ストレスがかかっているということは、交感神経が優位になっている状態です。自律神経バランスを整えるためにもすすんでリラックスする時間を設けるようにしましょう。例えば、1杯のコーヒーや紅茶、好きなアロマの香り、空を眺めたり自然と触れ合ったりするのも良いでしょう。もちろん、ひとりで過ごす時間だって立派なストレス解消法です。以前ご紹介したストレスを解消する呼吸法もおすすめです。家事や仕事の合間にぜひ行ってみましょう。
足湯&足の裏マッサージで癒される
この時期の入浴は湯温と室温の差で血圧などが乱れるので、のぼせやすい人や体調によっては長湯が合わない場合があります。けれども足湯なら足元を温めることで、全身に温かい血液が巡るようになります。体も温まり、体内の細胞も活性化して免疫力にアプローチもできますよ。足湯は準備が少しだけ面倒と感じる場合もあるかもしれませんが、自宅で手軽に全身を温められる方法なのでこの冬はぜひ試してみましょう。 方法はとても簡単です。お風呂の最中であれば体を洗う間に足元が冷えないよう、少し熱めのお湯を張った洗面器に足を入れて温めるだけ。家事の合間にリビングで行うなら、深めのバケツなどにお湯を入れて、差し湯のポットとブランケットを用意して、ソファーやいすに座って足元を温めます。お気に入りの入浴剤などがあれば一緒に入れましょう。香りも楽しめるのでリラックス効果が高まります。 足元を温めた後は、水気をよくタオルでふき取ってから、ゲルクリームやオイルなどを手に取り、足裏やふくらはぎまで、丁寧にもみほぐします。クリームやオイルがひんやり冷たく感じる時は、手のひらでクリームなどをのばしながら人肌に温めてから塗るといいでしょう。優しい気持ちで、自分自身を労わるように丁寧に。肌に触れるだけでもタッチングの効果があり癒されます。時間をかけて、じっくりケアしてみてくださいね。ついでにかかとや指のつけ根など、皮膚が硬くなっているところに多めに塗ると、しっかり保湿してくれるので角質ケアにも繋がります。
おわりに
家にいる時間が長くなる年末年始。体調を崩さないようにするためには、何かと忙しい時こそゆっくり休み、ストレスをため込みすぎないことがポイントです。自分自身をいたわる「温かく、満たされた時間」を上手にスケジューリングしてお過ごしくださいね。2021.1.5
<執筆者> 齊藤美幸 / ビューティーセラピスト&アドバイザー 千葉船橋のプライベートサロン「リフレクソロジー&アロマ シリウス」にてリフレクソロジーをはじめとするボディトリートメントやフェイシャルや耳つぼのセオリーを応用したオリジナルの施術を提供。カラダの内外双方からアプローチするメソッドで美容と健康の両立を目指すビューティケアを得意としている。 【所有資格】リフレクソロジスト、アロマセラピスト、耳つぼストーンセラピスト、薬膳・漢方検定、美肌検定 https://www.sirius-miyuki.com