美容コラム -キレイな素肌になるためのヒント-

【コラム】免疫力に注目!冬の肌バリア機能を左右するスキンケア方法と食事の秘密

一段と寒さが厳しくなる今の時季、私たちを悩ますのは「乾燥」。敏感肌でない方もこの時期は肌が荒れたり、症状があらわれたりすることも。また、今年はマスクありきの生活を送っているために、マスクでの肌トラブルに悩まされている方も多いのではないでしょうか。今回は、マスクによるトラブルに負けないための、肌の免疫力を高めるアイディアをお伝えします。

マスクをつける女性の画像

     

マスク肌荒れの原因は、「摩擦」「乾燥」にあった

1.マスクによる摩擦

マスクの付け外しや、会話中におこるマスクのズレが摩擦を起こして肌を刺激するため、これらは肌のバリア機能の低下につながります。肌のバリア機能とは、体外からの異物をブロックしたり、体内からの水分蒸発を防いだりする皮膚の働きのこと。バリア機能が正常に働いていないと細菌が繁殖しやすくなったり、ニキビや肌の炎症がきっかけとなったりして湿疹ができやすくなるともいわれています。肌トラブルを避けるためには、まずは肌のバリア機能を整えることが大事です。

バリア機能が低下する要因のひとつに、不十分な紫外線対策も考えられます。紫外線は衣類をも通過することを考えると、例え肌がマスクで隠れていても、紫外線から肌を守れているわけではないといえそうです。冬でもUVケアは忘れないように心がけましょう。

2.マスクを外した時の乾燥

マスクの中は自分が吐く息で潤っているように感じますが、マスクを外した瞬間、一気に水分が蒸発するので、マスクで覆われた部分は乾燥状態になります。この瞬間は、例えるならお風呂上りに肌が乾燥しやすいのと同じ状況です。肌がかゆくなったりつっぱったり、何らかの影響を受けやすい状態といえるでしょう。

今回のテーマでもある「肌の免疫力」を守るためには、マスクが原因で起こる摩擦や乾燥などに留意しながら肌環境を整えることがポイント。つまり、肌のバリア機能をキープし続けることが大切なのです。

     

肌の免疫力を高める重要な細胞とは

体の免疫力が低下すると風邪をひきやすくなるように、肌の免疫力が下がると肌トラブルが起こりやすくなります。肌の免疫力のキーとなるのは、「ランゲルハンス細胞」と呼ばれる細胞です。これは肌の免疫機能を司る細胞で、表皮の「有棘層」に存在し、肌に異物が侵入しないように防御する、まるで見張り番のような存在です。紫外線や乾燥といった肌に対する刺激を、細胞自らが形を変えて、腕を伸ばすようにその物質をキャッチして鎮静化するという頼もしい役目を担っています。常に異物が侵入していないかを監視し続ける働き者の細胞なのです。

肌の免疫力が低下すると、パトロール中のランゲルハンス細胞が減り、監視が手薄状態に。そうすると、さらに炎症などのトラブルが広がり、その結果大きなリスクにもつながってしまいます。トラブルが起きて慌ててしまう前に、バリア機能を整える必要があるのです。

   

肌荒れに悩む女性の画像

 

肌免疫を整えるために心がけたいこと

1.洗顔と保湿を見直そう

外側からの対策として大切なのは、丁寧な洗顔と保湿。洗顔せっけんをよく泡立てて、顔全体を包み込むようにしましょう。ポイントは中指と薬指を使って優しく洗い、ぬるま湯でよく洗い流します。その後はローションで水分をしっかりと補給。必要に応じて美容液やゲルクリームなどで補います。日々の洗顔をより丁寧にすることで、肌環境を整えることができます。夏と比べると洗顔に対する回数は減るかもしれませんが、この時季にぜひ試してみましょう。

2.食事で体と肌を整えよう

内側からの対策として大切なのは、食生活。食事からの栄養こそが健康な体と美しい肌の材料となりますので、バランスのよい食事を心がけましょう。意識したいものは肌のエイジングを防ぐ抗酸化力のある食品です。自炊する場合も、外食する場合も栄養バランスの良い食事を意識してみてくださいね。

抗酸化作用のある栄養素は、ビタミンA・C・Eが有名です。ビタミンA・Cの両方が多く含まれている小松菜やブロッコリー、ビタミンCはキャベツなど。また、玄米や大豆などにはビタミンEが豊富です。

また、身体を潤す作用のある食べ物を選ぶことも大切です。薬膳的な考え方ではありますが、食材には体を温めたり冷やしたりする「五性(ごせい)」という性質を取り入れる方法もおすすめです。肌を潤す作用がある代表的なものは、ほうれん草やごま油。特に、ほうれん草は鉄分が豊富で貧血の改善によいとされていて、漢方でも体を潤す作用があります。

ごま油は、腸の乾燥から起こる便秘に有用性があるといわれています。便秘をすると肌が荒れるのはみなさんもご存じのとおり。ですから、腸内環境を整えるためにも食物繊維や発酵食品も併せて摂りましょう。腸と肌の関係はとても深く密接なものなのです。

      

ビタミンA・Cが含まれるブロッコリーの画像

     

マスクストレスからの解放!

ウイルスから守るために、また、飛沫感染を防ぐためにはマスクは必須の今、マスク着用の時のストレスを軽減するために、お気に入りのマスクスプレーを常に携帯することで癒しにもなります!

会社勤めの方にとっては、オフィスの中は空調で暑く、マスクで口が塞がれてしまうと熱がこもって頭がぼーっとすることもあるでしょう。そんなときこそ、クールダウンするために顔やマスクにシュッとひと吹きできるような高品質のマスクスプレーがあるととても便利です。 マスクスプレーはさまざまなブランドやメーカーから販売されていますが、せっかく使うならアロマの香りでリフレッシュできるものがおすすめ。用途に応じてチョイスしてみてくださいね。

 

おわりに

一年を通してマスクを着用するというのは、ほとんどの人にとって初めての経験だと思います。マスク着用生活は、今後もまだまだ続くと予想されます。したがって肌に影響を与え続けないような心地よい日々が送れるよう、肌免疫力をつけて、マスクトラブルとは無縁になるようにケアを続けていきましょう。

2020.12.16

   

ラベンダー畑の画像

  <執筆者>
齊藤美幸 / ビューティーセラピスト&アドバイザー

千葉船橋のプライベートサロン「リフレクソロジー&アロマ シリウス」にてリフレクソロジーをはじめとするボディトリートメントやフェイシャルや耳つぼのセオリーを応用したオリジナルの施術を提供。カラダの内外双方からアプローチするメソッドで美容と健康の両立を目指すビューティケアを得意としている。

【所有資格】リフレクソロジスト、アロマセラピスト、耳つぼストーンセラピスト、薬膳・漢方検定、美肌検定
https://www.sirius-miyuki.com


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