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【コラム】頭を悩ます白髪に終止符が打てる日が…!? 白髪ケアの未来と今日からできるヘアケア

白髪が増えると、お出かけ前に慌てたりカラーリングの回数が増えるなど、頭を悩ませることが多くなります。しかし、最近では白髪ケアに関する研究も進み、さまざまな方法や製品が登場しているのだとか。今回は、白髪が増えるメカニズムから最新の研究、そして今日から取り入れられるケア方法まで、白髪ケアの“今”と“未来”についてご紹介します。

   

白髪を気にする女性の画像

     

白髪が増えるメカニズムを知ろう

そもそも白髪は、髪の毛に色を付けるメラニン色素の生成が減少することで生じます。このメラニン色素は、毛根にあるメラノサイトという細胞によって生成されています。しかし、加齢や遺伝、ストレス、栄養不足などの要因でメラノサイトの機能が低下すると、髪に色素が行き渡らなくなり、白髪になります。特に、年齢を重ねるとともにメラノサイトの数自体が減少するため、白髪が増えることが一般的です。特に、30代後半から40代にかけて白髪の割合が急増する傾向が見られるといわれています。

また、酸化ストレスやホルモンバランスの乱れもメラノサイトの機能低下に影響を与えることがわかっています。酸化ストレスは、紫外線や大気汚染、喫煙などの外部要因によって引き起こされ、細胞の老化を促進します。ホルモンバランスの乱れは、特に更年期に入る女性に多く見られ、白髪の原因の一つとなります。

     

白髪にまつわる3つのウソ&ホント

白髪に関する都市伝説や誤った考えも多く存在します。その中でもよく耳にするのが、「白髪を抜くと増える」というもの。しかし、これは誤りです。白髪を抜いたからといって、その周囲の毛が白くなるわけではありません。ただし、無理に白髪を抜くと毛根やその周囲にダメージを与え、髪が生えにくくなることがあるため注意が必要です。

また、「ストレスで一晩で白髪になる」という話はこの話はマリー・アントワネットの逸話でも有名です。しかし、急激に髪の色が変わることは科学的に考えにくいとされています。ただし、長期的なストレスが白髪の原因になることはあり、日常的なストレスケアが重要です。

最後に、「白髪は予防できない」という考えも根強いですが、実際には予防や改善が可能です。例えば、紫外線対策として帽子や日傘を使用し髪と頭皮を守ることや、バランスの取れた食事や十分な睡眠によって、白髪だった髪の色素が戻るという報告もあります。

日傘をさす女性の画像

少しずつ進歩している白髪ケアの研究

白髪に関する研究は日々進化しています。最近では、メラノサイトの機能を改善するための新しい成分や治療法が開発されています。例えば、メラノサイトを活性化させるペプチドや、酸化ストレスを軽減する抗酸化成分、遺伝子に働きかける幹細胞などの成分が注目されています。

さらに、一度白髪になった髪に、まるでヘアカラーのように色素を着色するという最新の研究も注目されています。これはまだ、研究の進展に時間がかかるものの、これまで一度白髪になったら色素は戻らないと考えられていたため、非常に希望のある話といえるでしょう。

加えて、製品開発においても新しいアプローチが進められています。例えば、メラニンの生成を促進する成分を含んだシャンプーやコンディショナーが市場に登場しており、これらを日常のヘアケアに取り入れることで、白髪ケアが可能となっています。

   

シャンプーの画像

 

まずは今日からできることをスタートしてみよう!

技術の進歩に期待する一方で、今日から白髪ケアの第一歩として、日常生活でできることを取り入れましょう。まずは、ストレス対策です。適度な運動やリラクゼーション法を取り入れ、ストレスを軽減することが重要です。

例えば、ヨガやピラティス、瞑想、呼吸法、ウォーキングなどが効果的です。なかでもウォーキングは呼吸を取り入れながら行うことができるので一石二鳥です。涼しい早朝、あるいは陽が暮れてから、少し息がきれるほどの早歩きで行ってみましょう。また、ストレスを軽減するために、リラクゼーション効果のある趣味を取り入れることも効果的です。例えば、アロマテラピーや読書、映画・ドラマ鑑賞など、自分がリラックスできる時間を大切にしましょう。

そして、食生活においてビタミンB群は、髪の健康に欠かせない栄養素です。ビタミンB6やビオチンは、メラノサイトの機能をサポートする働きがありますので、食事やサプリメントでしっかりと摂取しましょう。具体的には、卵、ナッツ、バナナ、ほうれん草などのビタミンBを豊富に含む食品を積極的に取り入れることがおすすめです。

さらに、ヘアケアも重要です。頭皮を健康に保つために、マッサージや適切なシャンプーを使用することが推奨されます。具体的には、頭皮マッサージを毎日の習慣にすることで、血行を促進し、栄養素が毛根に行き渡りやすくなります。シャンプー選びでは、頭皮に優しい成分を含んだものを選ぶと良いでしょう。例えば、アミノ酸由来オの低刺激のシャンプーが頭皮に優しく、長期的に使用することで健康な髪を保つことができます。

    

たまごサラダ

 

まとめ

白髪に関する研究は進展しており、今後も新しいケア方法や製品の登場が期待されています。同時に、白髪の大敵とされるストレスケアを意識することで、髪だけでなく肌や体にも良い効果が得られるでしょう。最新の情報を取り入れつつ、自分に合った白髪ケアを続けることで、美しい髪を保ちましょう。

2024.7.12

 

<執筆者>
小西俐舞ナタリー / 一般社団法人日仏ビヤンネートル協会代表

パリで生まれ育ち東京で暮らしながら、美容媒体編集者として培った知識と経験を元に同協会を設立。FMラジオパーソナリティやエルオンライン、マリ・クレールなどを通じてフランスと日本の最新トレンドやオリジナルのビューティメソッド、「ビヤンネートル」にまつわる情報発信を行う。

https://institut-du-bienetre.com

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