美容コラム -キレイな素肌になるためのヒント-

【コラム】フランス人はどうケアしている?ノーファンデーションの秘密と素肌ケアについて

年齢を重ねたフランス人女性の肌とメイクアップは、ナチュラルな美しさと自然体である魅力に溢れていると形容されることが多くあります。その秘密は、ノーファンデーションに対するこだわりと素肌ケアの考え方にあります。今回は、フランス人のメイクに対する考え方やノーファンデーションへのシフト方法、パーツメイクのコツ、そしてスキンケアのステップについて探ってみましょう。

   

スキンケア 女性の画像

     

【メイクアップの考え方】欠点を隠すためでなくチャームポイントを引き立てる

フランス人のメイクアップに関する考え方は、自分らしさを大切にし、自分にしかない魅力を引き出すことにあります。したがって彼女たちは、“欠点を隠す”ためのメイクアップを行わず、自分の個性やチャームポイントを引き出すための方法として、日々のメイクアップを捉えています。そのため、厚く塗ったファンデーションや派手な色づかいよりも、肌の調子を整えるスキンケアや最小限のメイクアップに注力しています。

    

lipmakeup

       

【フランス人女性のスキンケア】日々の変化に敏感になろう!

フランス人のスキンケアは、効率的かつシンプルなルーティンに基づいています。もっとも大切な考え方は、“毎日のちょっとした変化”に気づいてすぐに対応すること。また、日本以上に乾燥が厳しいため、若いときからナチュラルなコスメ、あるいは敏感肌でも安心して使用できるような優しい処方のものを手に取る傾向にあります。

クレンジング:フランスの水道は硬水のため、拭き取りクレンジングが主流。その後、肌に優しい低刺激の石けん、自然由来のソープなどで洗顔を行います。

スペシャルケア:真っさらな肌には肌悩みに合わせたスペシャルケアを投入。美白、たるみケア、毛穴ケアなど各季節に起こりがちなトラブルを先回りして取り入れてみるのも良いですね。なお、フランス人は化粧水をあまり使用しないため、セラムのような水分量を多く含んだスペシャルケア製品を何回も丁寧に塗り重ねることが一般的です。

保湿:スペシャルケアが肌に浸透したと感じたら、なめらかなテクスチャーのクリームでマッサージをしながら保湿を。デコルテ〜胸までを顔と考え、丁寧に塗布します。

もう一つ大切なのは、これらのステップを丁寧に実践すること。フランス人は日々の生活のなかで五感を刺激することをとても大切にしています。肌の健康を保ち、生き生きとした輝きを引き出すためには、スキンケアは単なるルーティンではなく、自分自身をいたわる時間として捉えることがとても大切です。大きな鏡の前で自分を労いつつ、ポジティブな気持ちをもって自分の肌と向き合ってみましょう。

リップメイク画像

フランス人ならではの素肌メイクへのシフト法とは

日本では多くの方が顔全体にファンデーションを塗る傾向にありますが、フランスの女性たちは前述の通り、自身の長所を引き立てるためにメイクアップを行います。ただ、フランスでは皮膚がんのリスクが高いことから、ファンデーションや化粧下地、日焼け止めを完全に放棄するというわけではありません。

重要なのは、肌のトーンにぴったり合った色のファンデーションを選び、日焼け止め成分が含まれたものを極めて少ない量だけ塗り、自然な肌色を目指すこと。特に気になる箇所には、追加でファンデーションやコンシーラーを塗ることも良いでしょう。このほかにも、顔全体から首にかけて適切な量の日焼け止めを塗った後、軽くルースパウダーをはたくのもナチュラルな肌に仕上げるためのテクニックです。

なお、ファンデーションの量を控えめにすると、肌は自然に呼吸しやすくなり、活性酸素や花粉、大気中の汚染物質の付着を防ぐなどして、肌を健康に導くというメリットもあります。

フランス流のパーツメイクのポイントは“一点豪華主義”

フレッシュな素肌づくりが完成したら、自身が持つ魅力をより引き出すために、パーツメイクを行いましょう。大切なのは、「あれもこれも」と顔すべてに色を施すのではなく、自分が特にチャーミングだと感じる部分やメイクアップを行っている際に幸福感を感じるパーツ、または他者から頻繁に褒められるポイントに焦点を当てることです。これにより、より洗練された印象に仕上がります。

これからの季節、日本にはたくさんのアイブロウコスメや輝き溢れるアイシャドウ、幸福感あふれる表情をつくるチークなど、カラフルなコスメが沢山登場します。フランスの女性は眉やまつ毛を自然に保ちつつ、唇にはローズやレッドのシェードを選ぶことが多い傾向にありますが、スキンケア同様、一番大切なのは五感を大切にし、自分が心地よく楽しいと感じること。彩り鮮やかなカラーメイクに挑戦して新たな自分を発見しましょう。

   

フランス 女性の画像

 

おわりに

フランス人女性が持つ美容の哲学は、自然な美しさと肌の健康を重視するもので、これは日本人女性の考え方にも通じるものがあります。健やかな肌の輝きを引き出し、自信を持って自分を表現するためにも、ぜひ日々のスキンケアやベースメイクを見直してみてくださいね。

2024.4.2 Realization & Text : 日仏ビヤンネートル協会 小西俐舞ナタリー

 

<執筆者>
小西俐舞ナタリー / 一般社団法人日仏ビヤンネートル協会代表

パリで生まれ育ち東京で暮らしながら、美容媒体編集者として培った知識と経験を元に同協会を設立。FMラジオパーソナリティやエルオンライン、マリ・クレールなどを通じてフランスと日本の最新トレンドやオリジナルのビューティメソッド、「ビヤンネートル」にまつわる情報発信を行う。

https://institut-du-bienetre.com

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