美容コラム -キレイな素肌になるためのヒント-

【コラム】週末の2度寝は体に悪い?“自分に合った”良質な睡眠のみつけ方を今すぐ知ろう!

季節の変わり目はそれでなくとも予定が増えたり、気温などの調整などが上手くいかなかったりで睡眠不足になりがちに。今回の美容コラムでは、睡眠不足を解消するために見直したいことや取り入れたい生活習慣についてご紹介します。

   

眠る女性の画像

     

世界最低水準!? 睡眠時間が極端に短い日本人

世界のなかでも最下位水準ともいわれている日本人の平均睡眠。平均7時間42分で、過去20年間にわたり減少傾向にあるといわれています。これはフランス人の約8時間30分と比較しても1時間短い数字です。 睡眠不足の背景には、日本の長時間労働や勤勉な国民性などが挙げられます。

また、在宅勤務や副業などの普及により、仕事とプライベートの境界線が曖昧になっているなどのライフスタイルの変化も見逃せません。さらに、近年のスマートフォンの普及により、動画視聴や国内外のドラマやバラエティを楽しむ人が増えたため、睡眠時間が削られている可能性も考えられます。

    

寝不足の女性の画像

       

美肌や健康の要となる腸内環境に影響

もう一つ気にしたいのが、肌や健康などへの影響です。研究によると、睡眠時間が短い人ほど、腸から分泌される抗菌物質が少なく、病原菌を攻撃する力も低下し、腸内細菌のバランスが崩れやすいことが判明しています。腸内環境が悪化すると肌荒れ、ニキビ、くすみ、乾燥などの肌トラブルを引き起こす可能性があります。また、免疫力の低下や肥満、うつ病などの精神疾患の発症リスクも高まることが指摘されています。

「ドキッ!」とされた方は、次の項目に沿って、自分のライフスタイルに合った睡眠スタイルを見つけていきましょう。

まずは良い睡眠の定義を知ろう

体にとって良いとされている平均睡眠時間は人によって異なりますが、一般的には約7~9時間を基本と考えて良いでしょう。この基準から大きく逸脱している場合は、睡眠不足や睡眠過剰の可能性があり、健康への影響が懸念されます。睡眠時間だけでなく、睡眠の質も重要です。良い睡眠は以下の条件を満たすとされています。

【1】ベッドに入ってから20分以内にスムーズに眠りにつく

【2】寝返りやお手洗いなどで起きたとしても、20分以上睡眠が中断されない

【3】想定した起床時間(アラーム設定時間)より20分前に目覚めない

睡眠の画像

つい行ってしまう週末の2度寝&寝溜めは体に悪い?

では、平日の睡眠不足を補うために週末にたくさん寝て、日々の睡眠不足を解消できるかという疑問についてですが、睡眠不足に対する完璧な対応策といえば答えは「ノー」。週末にたくさん寝て睡眠不足を解消しようとするのは、平日にバランスの悪い食事で済ませ、週末にたっぷり量のある豪華な食事をするようなもの。1週間を通して調整することは可能ですが、アンバランスな習慣であることは変わりありません。

もちろん、平日に十分な睡眠が取れずに疲れが溜まっている場合は、休日にたっぷり眠ることは大切なこと。けれども、毎日同じ就寝時間と適切な睡眠時間を確保する方が、体にとってはずっと良い方法といえるでしょう。

なお、1日10〜14時間以上睡眠過剰は頭痛、めまい、倦怠感、集中力の低下などの症状や糖尿病や心臓病などのリスクを高めることも指摘されています。しかし、一番大切なのは一定の規則を持つこと。もし10時間以上睡眠が必要と感じている人は、その睡眠時間を保つことが大切といえるでしょう。

良質な睡眠のために!入眠前に行いたい3つのこと

自分に合った睡眠の長さを見極めること、そして極力同じ時間に寝起きをする習慣をマスターしたら、良質な睡眠を手に入れるための方法をおさらいしていきましょう。

1.寝る前のスマホやパソコンの使用を控える
ヒトの本能や脳の仕組みは、スマートフォンやテレビがなかった時代のままといわれており、強い光を太陽光と錯覚してしまうといわれています。脳が覚醒しないよう、光を発する電子機器の使用は就寝の2時間前までに留めるようにしましょう。

2.寝室を暗く静かな環境にする
寝室の環境を見直すことも重要です。道路の音が気になる、心なしか部屋が明るい、朝早めに起きてしまう方は遮音・遮光カーテンがおすすめです。また、寝る直前にお気に入りのルームフレグランスやピローミストを空間やリネンに纏わせるのも良いでしょう。香りと嗅覚を結びつけることで「入眠のタイミングである」ことを無意識に体に覚えさせることも有効です。

3.リラックスできる入浴習慣を取り入れる
血流を良くすることは心地よい入眠にとって欠かせない要素。バスルームでお気に入りの入浴剤を使う、あるいはお風呂からあがったら脚やデコルテのマッサージを行ってみましょう。特に鎖骨まわりや耳の後ろや首は、リンパ節が多く、詰まりが起きて固くなってしまいがちな部分。ジェルなどのテクスチャーが柔らかめのアイテムでなでるようにほぐしましょう。体も温まりぐっすり眠れることはもちろん、むくみが取れたり、輝くような肌を手にいれることができます。

この他に、メラトニンやビタミンDのサプリメントを取り入れることも良いとされています。なお、ビタミンDは1日15分程度の日光浴で補えることも。朝起きたときに朝日を浴びる、あるいは通勤やお昼休みなどに太陽を浴びる、散歩を習慣化するなども良いでしょう。

もちろん、日々の楽しい余暇の時間も大切です。自宅であれば無限に見てしまう動画は、通勤や移動時間、あるいは日中のランチタイム、カフェタイムに絞るなど、隙間時間に視聴したり家事などの合間にチェックするのも一つの方法です。夕食後のお楽しみとして動画を視聴する場合は、お風呂の時間を予めアラームを設定し、その直前までに留めるなどメリハリをつけることが何よりも大切でしょう。

   

バスタイムの画像

 

おわりに

1日の3分の1を占める睡眠は、美しい肌や健康的な日々を手にいれるためには欠かせない要素です。もし何かしらの悩みをお持ちの方は、ぜひ今回ご紹介した方法に挑戦してみてくださいね。

2024.3.13

 

<執筆者>
小西俐舞ナタリー / 一般社団法人日仏ビヤンネートル協会代表

パリで生まれ育ち東京で暮らしながら、美容媒体編集者として培った知識と経験を元に同協会を設立。FMラジオパーソナリティやエルオンライン、マリ・クレールなどを通じてフランスと日本の最新トレンドやオリジナルのビューティメソッド、「ビヤンネートル」にまつわる情報発信を行う。

https://institut-du-bienetre.com

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