美容コラム -キレイな素肌になるためのヒント-
「ベースメイク」は、大人の肌印象を左右するものです。長きに渡るマスク生活を経て、今注目されているのが「ノーファンデ」というキーワード。「ファンデを使わないなんて…」と、不安を覚える方もどうかご安心を。少しだけ発想を変えて「顔全体に塗る」のをやめてみると、肌印象が驚くほど見違えるかもしれません。
「ノーファンデ」が流行りのキーワードとなった理由
マスク生活を経て、「ベースメイク」の常識はこれまでと変わったように感じます。
この3年間は「マスクで隠れるから、まあいいか」という気持ちや、マスクに色がつく不快感で、ファンデーションから遠のいていた女性も少なくないのではないでしょうか。
この特殊な状況から、ベースメイクシーンでは「トーンアップ下地」や「コンシーラー」「ルースパウダー」など、ファンデーション以外のアイテムが注目を集めました。ウェブサイトやSNSでは「ノーファンデ」が人気の検索ワードとなり、これらのアイテムは現在、特に若い世代の間で一定数浸透しているように見えます。
とはいえ、大人の肌には「隠したいもの」が沢山ある
一方で、「ノーファンデ」と聞くと「それはちょっと…」と、腰が引けてしまう大人の女性も多いはず。なぜなら、シミや色ムラ、目の下の影など、大人の肌には「隠したいもの」がたくさん存在するからです。
この「隠したい気持ち」を優先すると、どうしてもファンデーションを厚塗りしがち。普段のメイクで、ついついファンデを重ねていることも。ただ、気になる部分は隠せても、肌本来のツヤまで覆い隠すと、実はかえってのっぺりとした「老けた肌印象」になってしまうので注意が必要です。
大人の女性に必要なのは、ほんのちょっとした「発想の転換」。完全なノーファンデではなく「塗るのは必要な部分だけ」にして、顔全体に塗るのを卒業すれば肌印象が各段に見違えるようになります。
ファンデを塗るのは「必要な部分だけ」
可能であれば「トーンアップ下地」もしくは「薄化粧効果のあるUVケア」を取り入れてみるのも1つの手です。肌全体が均一かつパッと明るく整い、紫外線から守る効果も期待できます。
下地で全体の均一感を高めたら、ファンデーションを使うのは「影や色ムラが目立つ部分のみ」に限定します。たとえば目の下や、シミが点在する頬の広いエリアなどです。ごく少量をぼかしたら、足りないなと思う部分に薄く重ねていくのがポイント。
実はこのテクニック、もともとはプロのヘアメイクさんが実践していた方法。この方法だと、顔の中心に近い部分はしっかりカバーして、フェイスラインにいくにつれ薄づきになるので、顔立ちに「自然なメリハリ」が演出できます。さらに肌本来のツヤを失うことなく、イキイキとした肌印象に仕上がるはず。ぜひ挑戦してみて下さいね。
「-5歳のナチュラル肌」を叶えるベースメイクのポイント
1:トーンアップ下地or薄化粧効果のある日焼け止めを取り入れる
ファンデひとつで肌悩みを隠そうとすると、どうしても厚塗りしがち。「トーンアップ下地」もしくは「薄化粧効果のある日焼け止め」を取り入れてみましょう。手のひらに取ったら、顔の中心から外側に向けてなじませていきます。ファンデより薄づきなので、パパッとラフに塗ってもムラになりにくく、肌全体の均一感がアップします。
2:ファンデを顔全体に塗るのはNG。必要な部分に少しずつ重ねて
ファンデーションは、シミや色ムラ、影の気になる部分にのみ重ねます。リキッドの場合は手の甲に取って、指先で軽く広げたものを伸ばす、パウダリーの場合はファンデを取ったスポンジを手の甲でならしてから伸ばすなど、塗布する量は「ごく少量ずつ」がポイント。目の下の影、頬のシミが気になるエリアなど、気になる部分になじませて、足りないと思ったら少量ずつ重ねます。
3:仕上げにお粉をふわり。キメの整った-5歳肌が完成!
「完璧に隠そう」と、厚塗りしなくても大丈夫。ある程度カバーしたら、仕上げにルースパウダーをふんわりとぼかします。大きめのブラシに取って、顔全体をなでるような気持ちで、軽くぼかしてあげましょう。こうすると肌表面のキメが整って光を美しく反射し、影を飛ばす視覚効果が。みずみずしく生きいきとした印象の肌が手に入ります。
おわりに
年齢を重ねるほどに、肌悩みは増していくもの。「隠したい」という気持ちは、多かれ少なかれ誰しもが感じるもの…! でも、ほんの少しだけ発想を転換してみて。顔全体をファンデで覆わないからこそ叶う、人肌ならではの「ナチュラルな仕上がり」を、ぜひ体験してください。 2023.11.22
<執筆者>
宇野ナミコ / 美容ライター
ライター歴28年。女性誌の美容班アシスタントを経て独立し、現在は女性誌やweb、広告分野で美容の記事を執筆。担当分野はスキンケア、メイクアップ、ヘアケア、美容医療やフェムケアなど幅広く、丹念な取材をもとにした、分かりやすい記事に定評がある。
主な担当媒体は、FIGARO.jp、WWD JAPAN.com、CREAweb、NetViViなど。
WWD JAPAN.com
Instagram @unonamiko
>>前の記事へ>>【コラム】効果が変わってしまうことも!?スキンケアの効果的&正しいステップをマスターしよう![コラム一覧へ]