美容コラム -キレイな素肌になるためのヒント-

【コラム】マッサージはいつ行うのが正解?ほうれい線を和らげて美しい笑顔をつくるセルフケア

ほうれい線とは、鼻の横から上唇に現れる「ハ」の字の形のように見えるラインのことをいいます。年齢を重ねるとともに目立ち、見た目年齢をグッと引き上げてしまうほうれい線は「たるみの一種」で、スキンケアで改善するのはかなり難しいとされています。今回の記事では、ほうれい線ができる原因や気をつけるべき生活習慣と、簡単なセルフケアについてご紹介します。

ほうれい線の悩みの画像

     

ほうれい線ができやすい生活習慣

ほうれい線は、もともとは頬と口元の「境界線」として存在していますが、加齢により目立つようになります。口元の筋肉や皮膚など頬全体が加齢によって衰えることで、重力に負けて自然に下がってしまうからです。すると、顔に深いシワが刻まれ、シワとたるんだ皮膚がより目立つようになります。スキンケアでの改善が難しいため、深いシワを予防する生活習慣が肝要です。

【ステップ1】徹底した紫外線対策がマスト
太陽の日差しが強くなると気になるのが紫外線。老化の80%が紫外線による光老化の影響だと考えられています。最も怖いのが、生活紫外線とも呼ばれている「紫外線A波」です。紫外線A波は、肌の表皮層よりさらに奥にある真皮層に届いて、真皮層の骨組みともいえるコラーゲン繊維やエラスチン繊維を傷つけます。紫外線を無防備に浴び続けて骨組みが破壊されてしまうと、骨組みの間を満たしている「基質」というヒアルロン酸などの物質が、その形状を維持することができなくなるのです。そうならないためにも、毎日の紫外線対策を徹底して、しっかりと肌を守りましょう。

【ステップ2】フェイシャルマッサージは保湿後ていねいに
気をつけなければいけないのは、強い力でぐいぐいと顔を引き上げたりひっぱったりすること。これらの行為はすべてたるみの原因となるので、フェイスローラーなど、特に皮膚に力がかかりやすいものは注意が必要です。

したがって、フェイシャルマッサージをする時は、入浴後のスキンケアタイムに行うことをおすすめします。まず、顔にクリームやオイルを十分に塗ってから、摩擦を起こさないように手でやさしくマッサージをしましょう。途中、クリームなどが足りなくなって摩擦が起きてしまうと、シミや炎症などの肌悩みに直結してしまうので、力加減に気をつけて丁寧に行いましょう。

【ステップ3】口角を上げて笑顔を意識する
口のまわりについている複数の筋肉は、口角を下げる筋肉と口角を上げる筋肉に分けられます。例えば、首元から鎖骨のあたりまでについている「胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)」や「広頚筋(こうけいきん)」は、口角を下げる大きな筋肉で、知らず知らずのうちに力が入って固くこわばりがちに。とっさの時にうまく笑顔が作れないのは、この筋肉が固くなっているからです。

また、口角を上げる筋肉には、上唇から目の下にある筋肉「口角挙筋(こうかくきょきん)」や、口のまわりをドーナツ状に囲んでいる「口輪筋(こうりんきん)」などがあります。これらは、自らの意思で動かす筋肉です。口角を上げる筋肉は、口角を下げる筋肉よりも占める面積が小さいので、口角を下げる筋肉の力に負けて、自然に下に引っ張られているのです。この力に負けないように意識して口角を上げることがたるみ予防につながるので、口元を意識することが大切です。

   

笑顔の女性の画像

       

表情ジワが生まれる原因!? メイクオフ後のブルーライトに注意

近年、肌への影響が大きいといわれているのがブルーライト。スマートフォンやパソコンを手放せない現代は、常に手元など近距離から放たれるブルーライトを浴び続けています。ブルーライトは日光にも含まれている青い光線で、強いエネルギーを持っています。パソコンやスマートフォンは至近距離で使われるため、常に肌に大きな影響を受けていることになります。

太陽光と同じということは、肌の表皮ではメラニンが生成されやすい状態になり、真皮ではコラーゲンが破壊されてシワやたるみの原因にもなります。したがって、メイクオフした後にスマートフォンやPCを使うことは、無意識に肌を傷つけているのと同じといえそうです。

また、ブルーライトは睡眠の質を下げる原因にもなるため、まさに“美容の敵”です。無防備な肌にも決して良いとはいえないことから、就寝前にパソコンやスマートフォンを使うのはできるだけ避けましょう。寝室にはスマートフォンを持ち込まない、使用時間を制限する設定を設ける、通知をオフにする、利用頻度の高いアプリをあえて消す・直ぐに開けないようログアウトするなど、デジタル機器との付き合い方を考え直すことも大事です。

   

スマートフォン・ブルーライトの影響の画像

 

硬くこわばった筋肉をほぐすためのセルフケア

ほうれい線が気になる口元は「口角を上げる」という、ちょっとした意識でエイジング予防につながるパーツです。ここでは、口角にアプローチできる筋肉をほぐすセルフケアをお伝えします。

1. 首すじをさする
耳の下から鎖骨にかけて斜めに走る大きな筋肉を、胸鎖乳突筋といいます。首を傾けると筋肉の線が浮き上がるので、比較的見つけやすい筋肉です。ここの筋肉をケアすると、同時に広頚筋のケアもできるので、ぜひ一緒に行ってみてください。

1:首を右に傾けて、左側の胸鎖乳突筋を浮き上がらせます。
2:首を右に傾けた状態で、鎖骨の内側(体の中心)から左耳の下までを、右手の手のひらで圧をかけながら流します。
3:耳の下から今度は鎖骨の片側に向かって流します。
4:1から3の流れを左右で3回~5回ずつ繰り返します。


広範囲のケアを行う場合は、保湿力が高くなめらかなクリームを使うと手触りも心地よく、途中でクリームを継ぎ足さずにスムーズにケアできます。摩擦を起こさないように、適宜手のひらにクリームをとって両手でなじませてから、首や鎖骨周辺に塗って行うと良いでしょう。

2.口角を上げて5秒間スマイル!
口角を上げる際に意識したい筋肉は「大頬骨筋(だいきょうこつきん)」と「笑筋(しょうきん)」です。これらをしっかり鍛えることで、口角を下げる筋肉の力に負けない筋肉を育てることができます。

1:口角を少しだけ上げる意識で普通にほほ笑みます。この状態を3秒~5秒キープします。

2:口角を1よりももっと高く引きあげる意識で5秒キープします。

口角を上げる際、力んで顔の他の部位にしわが寄らないように、鏡の前でチェックしながら行うことをおすすめします。慣れてきたらこのストレッチを繰り返し行ってみてください。顔に直接触れないので摩擦の心配はありませんが、肌に直接触れて、筋肉の動きを感じながら行うのも良いでしょう。

肌に触れる際には、摩擦が起きないように肌をうるおしてから、直接口角の脇に3本の指(人差し指、中指、薬指)を置いて1の動作をします。次に、指をセットしたまたで軽く圧をかけ、口角の斜め上方向に押し上げながら口角をあげると、スムーズに2の動作をすることができます。

おわりに

ほうれい線ケアは、深いシワが刻まれる前に早めに対策したいところです。今後は、マスクを外して素顔で過ごす時間が増えてくると想定されます。素顔に自信がもてるように、日頃からのケアを怠らずコツコツと続けましょう!

2023.5.26

   

花を飾る画像

  <執筆者>
齊藤美幸 / ビューティーセラピスト&アドバイザー

千葉船橋のプライベートサロン「リフレクソロジー&アロマ シリウス」にてリフレクソロジーをはじめとするボディトリートメントやフェイシャルや耳つぼのセオリーを応用したオリジナルの施術を提供。カラダの内外双方からアプローチするメソッドで美容と健康の両立を目指すビューティケアを得意としている。

【所有資格】リフレクソロジスト、アロマセラピスト、耳つぼストーンセラピスト、薬膳・漢方検定、美肌検定
https://www.sirius-miyuki.com


>>前の記事へ>>【コラム】毎日のスマートフォンも原因!?生活に潜む“表情ジワ”ができる習慣を探ろう

[コラム一覧へ]