美容コラム -キレイな素肌になるためのヒント-
春は肌の環境が変化し、肌トラブルが起こりやすい時季です。特に、気温が高くなると途端に気になり始めるのが毛穴です。肌の凹凸が目立たない、つるんとした「毛穴レス肌」に憧れる方も多いのではないでしょうか。毛穴が消えてなくなることはないため、憧れの肌を目指すなら日々のスキンケアやお手入れでどのように毛穴を目立たなくするかが鍵となります。今回の記事では毛穴レス肌を目指すセルフケアについてご紹介します。
まずは毛穴3タイプを知ろう
毛穴とは「毛の出口」のことを指します。皮膚の保護や体温調整のために欠かせない器官であり、決して消えることのないものです。ここでは、毛穴のタイプについて簡単におさらいしましょう。
1. つまり毛穴
皮脂や角質が詰まって毛穴が開いてしまった状態のことを指します。毛穴が黒ずんで見えるのが特徴で、Tゾーンの毛穴の中でも、特に小鼻の溝や鼻の頭に多く見られます。吸着力が期待できるクレイパックや酵素洗顔、ピーリングなどで詰まりを解消しつつ、毛穴を清潔に保つことが重要です。
2. たるみ毛穴
ハリや弾力が低下して毛穴が開いて見える「たるみ毛穴」の原因は、エイジング、老化といわれています。これは、皮膚がたるんだために毛穴が広がって見えるものとされています。この場合、ハリや弾力を司る真皮に対するケアが必要になりますが、実際には表皮の一番外側にある角層より奥に位置する真皮層を化粧品でケアすることは困難です。紫外線から肌を守るためにUVケアを徹底することや、丁寧な保湿などの地道なケアを常に心がけてみてください。
3. 開き毛穴
皮脂の過剰分泌や乾燥が原因で毛穴が「すり鉢状」に開いてしまった状態のことを「開き毛穴」と言います。特に頬やTゾーンに起こりやすいのが特徴です。皮脂にはバリア機能という重要な役割がありますが、分泌が過剰になると、毛穴の開きだけでなく、テカリや吹き出物の悪化にもつながってしまいます。特にオイリー肌の方は注意が必要です。
開き毛穴対策のセルフケアについて
春から夏にかけて、気温が高くなるにつれて皮脂分泌が増えるため、開き毛穴の悩みが増える時期です。ここからは、開き毛穴対策のセルフケアについてお伝えします。
1. 丁寧な洗顔で皮脂を取りのぞく
皮脂の分泌量が増えると開き毛穴ができやすくなるため、丁寧な洗顔で皮脂を取り除くことが最も重要です。洗顔の基本は「ぬるま湯」で洗い流すことがベストです。メイクが落ちやすいからといって、熱めのお湯で洗顔するのは、御法度です。湯温が高いままで洗顔をすると、肌本来の保湿分子まで流れ出してしまい、乾燥を引き起こす原因になってしまいます。
肌のバリア機能を維持するために皮脂は必要なので、洗顔時のお湯で洗い流してしまうのは非常にもったいないこと。洗顔をする際の湯温は、だいたい34度、人肌くらいの温度のぬるま湯で洗い流すことが大切です。
<洗顔料で肌をいたわる洗顔方法をマスターしよう!>
(1) たっぷりの泡を肌にのせる
洗顔料や洗顔石けんを手にとり、しっかりと泡立てます。洗顔ネットや100円ショップの泡立て器(ホイッパー)があると簡単に泡が作れます。
(2) 皮脂が出やすいところを“指先で”軽く洗う
特にTゾーンや小鼻のまわり、口のまわりを泡で洗いましょう。指先で優しく小さな円をクルクルと描くように丁寧に、やさしく泡で洗います。力が入りすぎるのを防ぐために、力を入れにくい薬指や小指を使うと良いでしょう。
(3) 人肌よりもぬるめのお湯で洗い流す
先述した34度ほどのぬるま湯でしっかり丁寧に洗い流し、清潔なタオルでごしごしこすらないよう、丁寧にトントンと、軽く肌をプッシュするように拭き取ります。
2. 昼間のオイルオフは、ティッシュや油とりがみを使う
日中の皮脂ケアにはティッシュや油とり紙を使いましょう。気になるところに紙を当てて、軽く押さえるだけで十分に拭き取ることができます。その後にクレイが配合されたフェイスパウダーを使うとさらに効果的です。クレイは皮脂を吸着してくれるので、肌をサラサラの状態にキープしてくれます。
3. 食生活や生活習慣を見直す
皮脂の分泌量が多い方は、開き毛穴ができやすい傾向があります。ファーストフードや甘いものを頻繁に食べている方、喫煙の習慣がある方は、まずは、これらをやめたり控えることを心がけてみてください。特に気をつけなくてはならないのは、「見えない油の摂りすぎ」です。油脂には、食用油脂という見える形の他にも、食パンや菓子、乳製品などにも油脂分を多く含む食品もありますので注意が必要です。ボトルに入っているものだけが油ではない、ということを覚えておきましょう。
普段の食生活から油の摂取を控えめにすると、便秘になりやすくなったり、肌がカサカサになったりというように、影響が出ることも。意識して積極的に摂りたい油は、健康や美容にアプローチするオメガ3のエゴマ油や亜麻仁油と、オメガ9のオリーブ油や米油などです。人間の体では脳や細胞膜を構成しているため、これらは絶対に必要な栄養素です。
それでもやはり過剰な皮脂分泌が気になるようであれば、皮脂の分泌を抑制し、糖質や皮脂を代謝する効果に期待できる「ビタミンB群」を意識して摂取することをおすすめします。卵や牛乳、レバー、納豆など、比較的毎日食べる機会の多い食品にも多く含まれていますので、バランスの良い食生活を心がけてみましょう。
おわりに
季節がすすむとますます気になってくる毛穴ケア。外側から肌に対して直接アプローチすることも大切ですが、食べ物や生活習慣を見直すことも同じくらいに重要なことといえるでしょう。内外ケアを継続しながら、憧れの肌に近づけるようにコツコツとケアをしていきましょう。 2023.4.26
<執筆者> 齊藤美幸 / ビューティーセラピスト&アドバイザー 千葉船橋のプライベートサロン「リフレクソロジー&アロマ シリウス」にてリフレクソロジーをはじめとするボディトリートメントやフェイシャルや耳つぼのセオリーを応用したオリジナルの施術を提供。カラダの内外双方からアプローチするメソッドで美容と健康の両立を目指すビューティケアを得意としている。 【所有資格】リフレクソロジスト、アロマセラピスト、耳つぼストーンセラピスト、薬膳・漢方検定、美肌検定 https://www.sirius-miyuki.com