美容コラム -キレイな素肌になるためのヒント-
今年も立春を迎えて、暦の上では春になりましたが、まだまだ寒い時期は続きます。1年の中で最も乾燥する時期だからこそ、肌の保湿力を高めるためのケアと同じように、頭皮ケアにも気を配りたいところです。頭皮ケアを怠ると、髪のエイジングサインをはじめ、美容や健康面に影響を及ぼすことにもつながってしまいます。今回の記事では頭皮をいたわるために心がけたい習慣やセルフケアについてご紹介します。
シャンプーを選ぶなら「界面活性剤」に着目!
毎日のシャンプーとドライヤー習慣。一日の汚れを落とすために入浴時にシャンプーをし、ドライヤーで髪を乾かす日々の習慣が、もしかしたら髪や頭皮に負担を与えているかもしれません。毎日のことだからこそ気を配りたいのが、シャンプーの種類やシャンプーを構成する「成分」です。
シャンプーには洗浄成分として界面活性剤が含まれています。界面活性剤は、「水と油」のように異なる性質をもつ成分の境目(界面)を活性させるために添加するものです。界面活性剤は大きく分けて「高級アルコール系」、「石けん系」、「アミノ酸系」の3種類がありますが、この中で特におすすめなのは、アミノ酸系の界面活性剤を洗浄成分としたシャンプーです。
アミノ酸系シャンプーには保湿力があるため、髪はもちろん頭皮にもやさしいのが特徴です。髪や頭皮とのなじみがとてもよく、弱酸性で低刺激、髪のたんぱく質を守りながら洗浄できます。洗浄力は少し弱めではありますが、その分、髪や頭皮への影響も他の2種類の界面活性剤と比べて少ないことが想像できます。
ただ、シャンプーの商品ラベルには、「○○系シャンプー」、「○○系界面活性剤」という表記はほとんどされていないので、これらの商品を見分けることは極めて困難かもしれません。商品パッケージや広告などから読み取る方法で見極めなくてはなりません。数ある洗浄成分から頭皮や好みに合うシャンプーを探しながらチェックしてみてくださいね。
また、シャンプーだけでなく、ドライヤーを使う時も注意が必要です。頭皮も顔と同じように、直接熱風を当てないように髪を乾かすのが理想です。ドライヤーを使う時、頭皮にたいして直角ではなく、平行にドライヤーを当てる方法もあります。また、頭皮専用のローションや美容液、育毛剤などで潤いを与えることも、頭皮の乾燥を防ぐひとつのアイディアですので、これらをぜひ選択肢にプラスしてみてくださいね。
頭皮から「健康」と「美容」にアプローチ
年齢を重ねると気になるのが、グレーヘア(白髪)やヘアロス(薄毛)というような髪のエイジング。最近では、若い世代の方もこのようなトラブルに見舞われているようです。これらの原因のひとつとして、頭皮コンデションが考えられます。例えば、スマホやパソコンを使う現代人に多い眼精疲労や脳疲労。疲れ目の状態が続くと、頭部の筋肉は常に緊張状態になるため、頭皮がかたくなり、頭皮の血流は低下します。頭皮の血流が滞ると、髪の生育に必要な栄養分が毛根などに届きにくくなるため、先述した髪のトラブルにつながってしまうのです。
これを防ぐには、頭皮マッサージがおすすめです。直接頭皮をほぐすことで血流を促すので、健康的な髪を育てるためのアプローチにもなります。
頭皮ほぐしは、健康だけでなく、美容にたいする効果を得ることもあります。頭皮をもみほぐすことで血流がよくなると、老廃物や水分などの滞りがスムーズになるので、フェイスラインのもたついた感じがすっきりしたように見えます。さらに、顔色も明るくなり、見た目の印象に変化がみられるようです。もちろん、変化の出方や感じ方には個人差もありますが、頭皮と顔の皮膚が繋がっているということから、セルフケアを続けることで変化を感じられるのではないでしょうか。
ブラッシングと頭皮もみ
近頃、頭皮ケアに適したヘアブラシを使ったエイジング対策が、マチュア世代の女性たちに広がっています。頭皮ケアに適したブラシは、一般的に毛の部分が「ピン」になっていて、ブラシの根本のクッション性が高く、ふかふかするものが使われています。ブラシを使わなくても、自身の手指で頭皮をもみほぐすのも、とても気持ちいいのでおすすめです。
【頭皮マッサージ4ステップ】
(準備)
ポイント1:立ったままでもできますが、椅子に座り、テーブルにひじをついた姿勢で行うとラクに力をいれることができます。
ポイント2:主に両手の人差し指、中指、薬指の3本の指を使ってほぐします。ほぐしたいポイントに3本指の指先をセットし、前かがみの姿勢になります。
1. 指先で頭皮をとらえて小さな円を描くようにクルクルと3〜5回ほど小さな円を描くようにほぐします。後頭部をほぐす時は親指を使うと力を入れやすいです。
2. ポイント2の指の位置から少しだけ位置をずらして再び数回円を描きます。
この順番で、頭皮を刺激する指の位置を少しずつずらして行います。3本指を使う時は親指を支えに、後頭部を親指でほぐすときは、他の4本指でしっかり頭皮を支えてあげると、行やすいです。爪が長い方は指腹や関節を使い、爪で頭皮を傷つけないように気を付けてください。
意識したいポイントは、次の3か所の筋肉です。
1. おでこの上に広がる「前頭筋」
2. 左右の耳の上から頭部の横にかけての「側頭筋」
3. 頭の後ろから首にかけての「後頭筋」
ブラシを使ってこれらの筋肉をほぐす場合は、それぞれの箇所を意識しながら方向を変えつつブラッシングします。指を使う場合は、先述したように刺激する指を少しずつずらしながら、丁寧にまんべんなくほぐします。
おわりに
乾燥する今の時期は顔のスキンケアだけでなく、その延長線上にある頭皮にも気を配りたいところ。頭皮を乾燥から守るためにも、毎日のシャンプーやドライヤー習慣を見直して、すこやかな頭皮を目指してケアをコツコツ続けてみてくださいね! 2023.2.8
<執筆者> 齊藤美幸 / ビューティーセラピスト&アドバイザー 千葉船橋のプライベートサロン「リフレクソロジー&アロマ シリウス」にてリフレクソロジーをはじめとするボディトリートメントやフェイシャルや耳つぼのセオリーを応用したオリジナルの施術を提供。カラダの内外双方からアプローチするメソッドで美容と健康の両立を目指すビューティケアを得意としている。 【所有資格】リフレクソロジスト、アロマセラピスト、耳つぼストーンセラピスト、薬膳・漢方検定、美肌検定 https://www.sirius-miyuki.com