美容コラム -キレイな素肌になるためのヒント-

【コラム】毎日のお風呂習慣を温活に!美容と健康につながる入浴法とめぐりをよくするセルフケア

つらい冷え性にお悩みの方にとって、特になじみの深い「温活」。温活という言葉が浸透した現在は、さまざまな情報が世の中に溢れていますが、今回は身近なところでの温活に着目します。「毎日のお風呂」をテーマに、健康と美容の両方からアプローチが可能な温活アイディアをご紹介します。

入浴,温活のイメージ画像

     

温活とは?「体温を上げて、維持すること」

温活という言葉には「体温を上げること」の他に、「上げた体温を維持すること」という意味も含まれています。人が健康で過ごすためには、だいたい36.5℃から37℃の体温が適正だとされていますが、近年日本人の体温は35℃台から36℃前半あたりの人が多いとのこと。
体温が低いと血行不良や自律神経の乱れ、免疫力の低下などというように、体の機能がうまく働かなくなることもあります。さらに、美容面にも大きな影響を及ぼすことも想像ができます。体温を高く上げて、そのまま維持できるようにするためには、温活を習慣づけることがとても大切なのです。

   

お風呂で温まるの画像

       

入浴と健康作用

日本人は昔から湯船につかる入浴を基本としていましたが、近頃では「時間がないから」という理由でシャワーだけの人も増えてきました。しかし、お風呂には医学的にも明らかになっている健康作用がたくさんあるので、季節問わず一年を通して、湯船につかることをおすすめします。入浴は日々の疲れをリセットしたり、冷えた体を温めたりすることができるので、シャワー派の方は、まずは湯船につかる習慣を身につけるところから始めてみてください。
では、お風呂の健康作用にはどのようなものがあるのでしょうか。ここで一部をご紹介します。

(1)温熱作用
湯船につかることで体温があがり、毛細血管が広がって血流がよくなることをいいます。また、新陳代謝が活性化するので、体内の老廃物や疲労物質の排出が促されます。入浴で疲れがとれるのは温熱作用がはたらいているからなのです。

(2)静水圧作用
水圧で体が軽く締め付けられた状態になるので、血行が促進しむくみが解消しやすくなるとされています。例えば、湯船で首までつかった場合、体にかかる水圧は約1トンともいわれており、この大きな水圧が体の表面だけでなく、リンパや血管などにまで伝わるからむくみにアプローチすることができるのです。

(3)浮力作用
湯船の中は重力から解放されるので、関節や筋肉の緊張がゆるみ、リラックスできる作用のことをいいます。お湯の中では体重が約10分の1になるようで、常にふわふわと浮いた感覚が味わえます。
普段の入浴を温活にグレードアップするための鍵は湯温と時間。38℃から40℃ほどの少しぬるめのお湯に、15分ほどつかるのがよいとされているので、温度と時間を意識すると体を温める効果が高まります。これよりも湯温が高いお湯に長時間つかると、それだけで体力を消耗してしまいます。また、交感神経が優位に傾き、入眠に影響を及ぼすこともあるので注意が必要です。

また、入浴剤を併用することでさらなる効果に期待ができます。例えば、重炭酸入浴剤やエプソムソルトのように、体にとって有効成分が配合された入浴剤を選ぶと、体の芯からじんわりと温めてくれるので温浴効果が期待できます。また、血行が促進されて血流がよくなるので、美容効果にもつながります。

     

お風呂の中でできるスキンケア

バスルームで使用するスキンケアアイテムは、以前よりも種類が豊富になりましたが、専用の保湿ケアアイテムがなくても入浴中の保湿ケアは可能です。シートタイプのフェイシャルマスクやジェル状のクリームを使うことで、バスルームで温活をしながらの「ながら美容」が叶います。特に普段使いのジェル状のクリームを使うと、入浴中にフェイシャルマッサージもできるのでまずは気軽に試してみてください。

     

耳の横にある「咬筋(こうきん)」をほぐそう

クリームを顔にまんべんなくのせたら、顔にある大きな筋肉「咬筋(こうきん)」をほぐしましょう。咬筋の位置は、耳たぶの前から口を「お」の形にした時にぽこっとへこむ場所の間にあります。
咬筋は無意識のくいしばりやスマホなどで顔をうつ向かせた時にとても負担をかけやすい筋肉で、いわゆるエラ張りにつながる可能性もあります。したがって、1日の終わりのリラックスタイムにフェイシャルマッサージでほぐすことで、頬のたるみやほうれい線などにアプローチできますし、眼精疲労の緩和にも役に立つのです。

   

マッサージの画像

       

2ステップ 咬筋マッサージ

(1) 人差し指、中指、薬指の3本の指先を咬筋エリアにあてて、指先で小さな円を描くように5回ほどやさしくクルクル回します。

(2) 3本指の位置をずらしながら咬筋エリアをまんべんなくほぐしていきます。

マッサージを行う際は、顔にクリームを塗っているので摩擦は起こりにくいのですが、必要以上に強くこすったりしないように気を付けましょう。また、鎖骨やデコルテ周辺、首回りを手のひらでさすったり圧をかけたりするだけでも血行がよくなります。リンパのめぐりを促進するので、フェイシャルマッサージとセットで行うと、肌のトーンアップも期待できます。
ちなみに、肌の水分は、バスルームから出た瞬間から外に出て行ってしまいますので、入浴後の保湿はなるべく早いうちに行うのががベストです。目安としては10分以内に手早く行うと、うるおいをキープできるのでおすすめです。

おわりに

毎日の温活を手っ取り早く行うなら、シャワーよりも断然、入浴です。今月22日には冬至を迎えますし、ますます寒さが深まる時季でもあります。日本の古き良き大切な習慣である入浴を、この機会に再度見直してみませんか。ぜひ毎日の入浴を温活にして、健康的に、気持ちよくポジティブに過ごしましょう。

2022.12.15

   

冬至、ゆず湯のイメージ画像

  <執筆者>
齊藤美幸 / ビューティーセラピスト&アドバイザー

千葉船橋のプライベートサロン「リフレクソロジー&アロマ シリウス」にてリフレクソロジーをはじめとするボディトリートメントやフェイシャルや耳つぼのセオリーを応用したオリジナルの施術を提供。カラダの内外双方からアプローチするメソッドで美容と健康の両立を目指すビューティケアを得意としている。

【所有資格】リフレクソロジスト、アロマセラピスト、耳つぼストーンセラピスト、薬膳・漢方検定、美肌検定
https://www.sirius-miyuki.com


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