美容コラム -キレイな素肌になるためのヒント-

【コラム】秋冬の乾燥に負けない肌を目指そう!乾燥しわから肌を守るためのアイディア

本格的な秋を迎える頃になると、気温や湿度が急激に下がり、それに伴って肌の水分量も空気中に逃げてしまいがち。空気の乾きは肌だけでなく、時には私たちの体内の臓器にも影響を及ぼしてしまいます。今回の記事では今の時季に感じやすい乾燥、特に乾燥が原因でできる「しわタイプ」と、対処法についてお伝えします。

シワに悩むイメージ画像

     

乾燥が原因で起こるしわタイプとそれぞれの対策

1.小じわ

角層のうるおいや油分が不足し、肌表面の柔軟さやしなやかさが損なわれると、肌の表面、特に目元や口元などにできやすいしわのことを、ちりめんじわ(別名「表皮性しわ」)といいます。これらは、乾燥した状態が長く続くと、さらに深いしわにつながってしまうので早めのお手入れが大切です。

ちりめんじわ対策に必要なケアは、十分な保湿。肌の一番外側にある角層を乾燥させないためにうるおい感を与えてくれる、保湿成分がじゅうぶんに配合された化粧水やクリームがおすすめです。また、表面がごわついていると感じたら、ピーリングなどで角質ケアを行うのも肌を整えるためのアイディアです。

2.深いしわ

表皮性しわが進行すると「真皮性しわ」となり、特に目尻や口元、眉間、額などにできやすいとされています。これらのしわは肌表皮より少し深いところにある真皮層まで影響を及ぼしているため、化粧品でのケアが難しいのが正直なところ。特に、化粧品でカバーできるのは角層までですので、小じわができた段階で、できてしまったしわが進行しないようにとどめるための十分な保湿が必要なのです。

真皮性しわができる原因として考えられる理由は、おもに加齢や紫外線。これらが肌の弾力を維持している真皮層の組織のコラーゲンやエラスチン繊維にダメージを与える、肌内部からは柔軟性や弾力が失われ、その結果深いしわができてしまいます。肌の真皮層へのアプローチは、化粧品を使ったケアだけでは厳しいとされていますが、インナーケアを積み重ねることで可能とされているので、日々のスキンケアと食事というように、内側と外側からの両方からケアを心がけるのも大切です。

   

保湿クリームの画像

       

角層をしっかりうるおす理由

表皮の一番深いところ、基底層で生まれた細胞は、分裂を繰り返しながら約2週間かけて角層まで押しあげられます。その後、約2週間もの間、角層にとどまり最後の役目を果たして、最終的には垢となって剥がれ落ちる存在です。しかし、なぜしっかりうるおす必要があるのでしょうか。これは前回の記事でバリア機能についてお伝えしたように、角層への保湿が肌のバリア機能を維持するために必要なステップだからです。

角層の組織「細胞間脂質(セラミド)」に近い成分が配合されている化粧水を選び、うるおいを補うのが理想ではありますが、セラミドの組織は水と油の両方になじみやすい部分があるため、油性と水性の性質を持ち合わせた保湿クリームやしっとりタイプの化粧水を使うと、角層をじゅうぶんに保湿できます。また、クリームで保湿ケアをする際に、前回お伝えしたフェイシャルマッサージを合わせて行うと、肌の血行も促されて栄養分が届きやすくなるため、リンパの流れなどを意識して取り入れてみてくださいね。

     

肌をととのえる食生活のカギは「たんぱく質」

乾燥した肌を回復に向かわせるには、外からだけでなく食事からのインナーケアもとても大切です。 肌の回復力をサポートするために必要な栄養素はたんぱく質。たんぱく質は肌のバリア機能を回復させるための必須栄養素であり、また、肌細胞や天然保湿因子といった保湿成分の原料になるとされています。

肌のターンオーバーを促して体内からうるおいを与え、さらに肌の透明感を出すために必要な栄養素です。必要量を摂取するには、1日の摂取エネルギー量の約15%を目安に摂取するとよいといわれています。例えば、1日の推定エネルギー必要量が2000kcalの場合、たんぱく質は約75g必要です。たんぱく質の代名詞ともいわれている鶏ささみは、食品成分表によると100gで23.9gのたんぱく量、カロリーは約110kcalとあります。これだけで摂取たんぱく量を補うのは厳しいので、動物性と植物性たんぱく質をバランスよく摂ることを意識してみてくださいね。

そして、ビタミンA、C、Eは肌が受けたダメージを軽減してくれます。この中でも特にビタミンAは肌のターンオーバーを整える作用があるので、毎日意識して摂取したい栄養素です。日々の食生活に取り入れるなら、にんじんなどのβカロテン。脂溶性ビタミンなので、生で食べるよりも調理した方が効率よく摂取することができますよ。

さらに、セラミドを食品から取り入れる方法もあります。セラミドはお米(米ぬか=玄米)や、いも類、生芋こんにゃくなどに多く含まれています。ただ、食事から摂れる量としては少ないので、毎日少しずつコツコツと摂ることが大切です。特にこんにゃくは食物繊維も豊富で腸内環境にもアプローチしてくれるので一石二鳥の食材ですから、これこそ毎日摂りたいですね。

   

タンパク質サラダの画像

 

おわりに

肌が乾燥しやすい季節に、肌のコンディションを外側と内側の両方から整えるためには、しっかり保湿すること。角層をしっかりとうるおすことが基本であり、とても大切です。肌の一番外側、わたしたちを守ってくれる角層をいつも安定した状態でキープできるように、日頃から丁寧な保湿ケアを意識して、すこやかな肌を育てていきましょう。

2022.11.24

   

健やかな肌のイメージ画像

  <執筆者>
齊藤美幸 / ビューティーセラピスト&アドバイザー

千葉船橋のプライベートサロン「リフレクソロジー&アロマ シリウス」にてリフレクソロジーをはじめとするボディトリートメントやフェイシャルや耳つぼのセオリーを応用したオリジナルの施術を提供。カラダの内外双方からアプローチするメソッドで美容と健康の両立を目指すビューティケアを得意としている。

【所有資格】リフレクソロジスト、アロマセラピスト、耳つぼストーンセラピスト、薬膳・漢方検定、美肌検定
https://www.sirius-miyuki.com


>>前の記事へ>>【コラム】秋冬の肌トラブル解決策は「角層の保湿」が鍵!

[コラム一覧へ]