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【コラム】腸内が乱れると睡眠の質が下がる!?腸活と睡眠と美肌の関係性

秋も少しずつ深まり、さわやかな秋の気候を感じる時季が訪れました。真夏の頃、暑くて眠りにつきにくい頃と比べてだいぶ涼しくはなりましたが、睡眠にたいする悩みは気温だけでなく、睡眠環境や体のリズムにその解決方法がありそうです。今回は、睡眠と腸活の関係性について、腸内環境を整えてスムーズな睡眠を促すアイディアをお伝えします。

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自律神経、腸内環境とストレス

腸は「第二の脳」とも呼ばれる独自のネットワークをもっていて、脳からの指令がなくても独立して活動することができるとされています。腸と脳が、自律神経、内分泌系、免疫系、とそれぞれの経路を介して互いに影響し合うことを「腸脳相関」といい、脳から腸への情報伝達、腸から脳への情報伝達が、一方的でなく双方的に影響を及ぼしています。

自律神経の「交感神経」は、昼間に心身を活動的に導く緊張と興奮の神経、「副交感神経」は夜に心身を休息に導くリラックスの神経とも言われています。交感神経が優位の状態は、血圧が上昇したり心拍が早くなったりするのですが、胃腸のはたらきについて、活発に動いて消化がすすむのは、副交感神経が優位になっている時なのです。反対に、交感神経が優位の時は胃腸の活動が抑えられます。ストレスフルな時は消化が進まず、胃もたれを起こすこともあります。

また、腸内細菌のバランスも崩れて悪玉菌が増えると、腸内環境が乱れ、便秘などの症状があらわれるのです。例えば、緊張してお腹を下し気味になったり、緊張を感じた時にトイレに行きたくなったりする、というように、お腹の症状として表面化します。これは、腸と脳が迷走神経を介して繋がっていることを表しており、ストレスを感じると腸内環境に変化が起こるのです。

   

お腹に悩む女性の画像

       

食物繊維と乳酸菌のチカラで、腸内環境を整える

腸活には欠かせない食物繊維や乳酸菌。毎日の食事や生活の中で、これらを意識して摂取することで、腸内環境を整えることができます。ここからは日々の食生活のなかで食物繊維と乳酸菌を効率よく摂取するためのヒントをご紹介します。

<1>食物繊維は水溶性、不溶性の両方をバランスよく!

食物繊維には水に溶けない不溶性食物繊維と、水に溶ける水溶性食物繊維があります。不溶性食物繊維は、腸内にたまった老廃物を排出する量や回数を増やすことで、大腸での有害物質の滞在時間を短くします。主に、ごぼうや穀類、豆類などの食品に多く含まれています。 また、水溶性食物繊維には、乳酸菌やビフィズス菌を増やして腸内環境を整える重要な役割があります。糖質の吸収速度を遅らせて、食後の急激な血糖値の上昇を抑えてインスリンの分泌を抑える役割があります。主に熟した果物に多く含まれているペクチンや、こんにゃくのグルコマンナン、海藻に含まれているフコイダンなども水溶性食物繊維です。これらの食物繊維をバランスよく、食事で摂取することが大切です。

<2>食事から乳酸菌をとる

乳酸菌は腸内細菌善玉菌の一種で、特定の菌を表す名称ではなく「糖を利用して乳酸を大量に作り出す微生物の総称」のことをいいます。乳酸菌は、わたしたちの周囲に当たり前に存在する微生物で、ヨーグルト、チーズ、漬けもの、みそや醤油などの製造に関わり、ヒトの腸内にも存在しています。乳酸菌を含む食品を取り入れることは、健康維持につながります。 乳酸菌は、腸内で大腸菌など悪玉菌の繁殖を抑えて腸内にすむ細菌のバランスを整えてくれること。乳酸菌の種類は多種多様で、腸内を酸性側に傾け腸内の腐敗を抑えて、腸のぜん動運動を助けて便秘を改善する効果があります。健康を守りサポートするためにはなくてはならない菌です。 食物繊維や乳酸菌を上手に摂ることで、腸内環境を整え、さらに脳にも良い影響を与えます。その結果ストレスを軽減し、睡眠の質を高めることにも繋がっていきます。また、腸を整えてお腹の調子がよくなると、腸から栄養がきちんと吸収されるので、その結果肌が整うといわれています。腸活は、美容と健康をサポートしてくれるので、積極的にとりいれることが大切です。

   

ヘルシーなフルーツヨーグルトの画像

       

お腹まわりを整えるセルフケア

腸活ルーティンとして、または入眠儀式のアイディアとしてぜひ試していただきたいのが、お腹周りのリンパを整えるセルフケアです。お風呂あがりや就寝前にボディークリームやジェルなどを使って、行ってみてはいかがでしょうか。

【1】 クリームを手にとり手のひらで温めます。

【2】 おへそ周辺、「の」の字を意識しながら、利き手をお腹に、反対側の手をその上に重ねます。 自分から見て、時計回りにくるくる描きます。この時、直接肌に触れている手の4本の指腹に力を入れて、下腹をなぞる時は力を強めに、上腹をなぞる時は、力を緩めて胃を強く刺激しないように、くるくると円を描きます。

【3】 左右それぞれの手で脇腹からおへそ脇をめがけて流します。

そこから、太もものつけ根の鼠径部に向けて、老廃物を動かすように手を動かして流します。 痛みを感じるほどの強い圧をかけるとストレスになりますので、心地よいと感じる力加減で行ってみてください。

おわりに

近頃は腸と脳の相関について非常に注目がされています。整腸作用のある食物繊維や乳酸菌などで腸を整えることが、脳によい影響を与え、その結果、質のよい睡眠やストレス軽減や美肌につながります。日頃から食物繊維などを意識した習慣をぜひ取り入れてみてくださいね。

2022.10.26

   

健やかなお腹のイメージ画像

  <執筆者>
齊藤美幸 / ビューティーセラピスト&アドバイザー

千葉船橋のプライベートサロン「リフレクソロジー&アロマ シリウス」にてリフレクソロジーをはじめとするボディトリートメントやフェイシャルや耳つぼのセオリーを応用したオリジナルの施術を提供。カラダの内外双方からアプローチするメソッドで美容と健康の両立を目指すビューティケアを得意としている。

【所有資格】リフレクソロジスト、アロマセラピスト、耳つぼストーンセラピスト、薬膳・漢方検定、美肌検定
https://www.sirius-miyuki.com


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