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【コラム】質の良い睡眠は自律神経が鍵!秋の夜長に美肌を目指す3つのヒント

秋分が過ぎて季節がすすみ、秋が深まってくると、夜の時間が長く感じられるようになります。つい油断して夜更かしをして、睡眠において不規則な生活が続くと、肌のコンディションにも影響してしまうことも。肌をベストの状態に導くためには睡眠がとても大事で、特に、質の高い睡眠をとるためには「自律神経」が鍵となります。今回の記事では、睡眠の質を高めるための工夫をいくつかご紹介します。

睡眠のイメージ画像

     

睡眠の自律神経は「副交感神経優位」が理想

前回の記事でもご紹介した“自律神経”のメカニズム。昼間、交感神経が優位となって活動モードだった体も、夕方から夜にかけては副交感神経が優位に働き、リラックスモードに切り替わる、というものでしたが、このスイッチの切り替えがスムーズにいかないと、睡眠の質にも影響してしまうことがわかっています。ここでは、スムーズな入眠のために心がけたいことを3点お伝えします。

1.入浴は就寝時間2時間前ごろまでに済ます

スムーズな睡眠を促すためには、就寝時間2時間から1時間前までには入浴を済ませた方がよいとされています。夕食直後の入浴は消化不良を起こし、胃腸の調子に影響を与えてしまうので、食後30分から1時間ほど空けて入浴するのが理想です。

お風呂から上がってから30分から1時間経過した頃、体温が自然と下がるので、このタイミングで就寝すると比較的寝つきがよくなるといいます。入浴と寝床につくタイミングは普段あまり意識しないとは思うのですが、体のリズムを意識することを普段の日常に取り入れてみるのも、質のよい睡眠をとるためのひとつのアイディアです。

また、血流をよくするために無理な長風呂を続けたり、熱すぎる湯につかったりすることは、交感神経を高めてしまいます。38度から40度くらいのお湯にゆったりとつかって、副交感神経を優位にしましょう。秋から冬にかけては気温がぐんと下がり、温かい湯が恋しくなる時季でもあるので、冷えた体を温めるためにも、湯船につかる習慣を今からぜひ続けてみてくださいね。

   

バスルームの画像

  2.眩しくて強い光をなるべく避ける

現代では部屋の明かりやスマートフォン、テレビやパソコンの画面などのように、強い光を発するものに囲まれているため、なるべく避けるといっても難しいのが現実ですが、意識して、これらを遠ざけることはできます。例えば、お風呂に入る前にスマホやパソコンの電源を落とし、お風呂から出た後はテレビやパソコンなどを見ず過ごす、というように、覚醒の光ともいわれるブル―ライトを避ける方法を取り入れてみるとよいとされています。

また、メラトニンという脳から分泌されるホルモンは、体内時計に働きかけることで睡眠を誘う作用があります。別名「睡眠ホルモン」とも呼ばれているメラトニンは、光にとても敏感で、夜間にブル―ライトを浴びると、メラトニンの分泌に影響を及ぼし、体内時計が送れることも知られています。つまり、夜寝る前にスマホを使用していると、メラトニンが分泌されないため、眠りにくくなるという考え方もあります。とはいえ、お風呂から出た後にパソコンやテレビ、スマホを見る人も多いのが現実。その場合は、画面の明るさを変えるなどの工夫をしてみるのもひとつの手です。

   

ベッドルームの画像

  3.首や耳を温める

「体温が下がるのを待ち、そのまま眠りにつくのがよい」とご紹介しましたが、血流のめぐりと体温が下がるというのは、全く別の働きで、血流のめぐりが良い方がよりスムーズな入眠に繋がります。例えば、足裏のかかとにある「失眠(しつみん)」というツボは、眠れない時に押すと良いといわれており、反射区でいうと骨盤周辺の部位に当たる場所にあります。「失眠」がなぜこの位置にあるのかというと、骨盤周辺はとても広く、ここをめぐる血液の量が多いからといわれています。この辺りが冷えているということは血流のめぐりが十分でなく、睡眠にも影響すると考えられています。血流のめぐりをサポートするために足裏のツボを刺激して温めることは、睡眠にとっても有用性があるといえます。

また、首には太い血管が通っているので、ここを温めることで全身を温めることにもつながります。そして耳は全身の中で一番体温が低い部位です。これは、耳には細い血管しか通っていないためですが、実は耳には、全身に対応するツボが200個以上配置されています。耳全体をもみほぐしたり引っ張ったりするだけでも耳がほんのり温かくなるのを感じるはずです。

耳や首は温めることで気持ちもリラックスしますし、副交感神経が優位になるため、自然な入眠が期待できます。眠りにつきにくいと感じるなら、入浴後、首まわりの体温が下がらないように首元を温めることも大切です。レンジで温めるホットパックやカイロのようなものや、薄手のフェイスタオル、ネックウォーマーを使うのもよさそうです。また、寝る前にドライヤーで首元を温めるのもひとつのアイディアです。耳はいつでもどのタイミングでも揉むことができるので、気軽に行ってみてくださいね。

おわりに

現代ではあらゆる場所が明るい光に照らされていますし、自宅では、各部屋の照明、テレビやパソコン、スマートフォンなど、眠りを妨げる強い光の刺激となるものが溢れています。これらを排除することは難しいので、これらといかに上手に付き合っていくかが大事です。良質な睡眠は結果、美肌と健康につながります。睡眠に何らかのお悩みがある場合は、まずは、今日からできそうなことから試して、日々のセルフケアルーティンにプラスしてみてくださいね。

2022.10.12

   

お茶を飲む画像

  <執筆者>
齊藤美幸 / ビューティーセラピスト&アドバイザー

千葉船橋のプライベートサロン「リフレクソロジー&アロマ シリウス」にてリフレクソロジーをはじめとするボディトリートメントやフェイシャルや耳つぼのセオリーを応用したオリジナルの施術を提供。カラダの内外双方からアプローチするメソッドで美容と健康の両立を目指すビューティケアを得意としている。

【所有資格】リフレクソロジスト、アロマセラピスト、耳つぼストーンセラピスト、薬膳・漢方検定、美肌検定
https://www.sirius-miyuki.com


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