美容コラム -キレイな素肌になるためのヒント-
日差しが強く、気温が高い日が続くと体力が奪われて夏バテ気味になりがち。このような日が何日も続くと、体だけでなく肌にも疲れが見え始めてきます。特に、肌老化の約80%は紫外線の影響だといわれているので、一気にエイジングが進みやすい時季ともいえます。この時季を乗り切るために心がけたいのは、紫外線対策と日々のセルフケア。これらを日々の習慣にすることでエイジングを遅らせることが可能なのです。今回の記事では、紫外線と肌たるみについてのおさらいと、たるみケアにアプローチできるボディケアについてお伝えします。
肌たるみは「真皮層の変化」が原因で起こる
たるみとは、皮膚の構造のゆるみにより、重力の影響で下垂した状態のことをいいます。具体的にはフェイスラインのもたつきやほうれい線、口周りのマリオネットライン、目の下のゴルゴラインや二重あごなどが症状として考えられます。 これは、肌表面のすぐ下にあり、肌のハリと弾力を保つ中心的な部分である真皮層が鍵をにぎっています。真皮層の構造は、ヒアルロン酸で満たされた基質にコラーゲン繊維がはりめぐらされていて、それらをエラスチン繊維がつなぎ合わせるような形で肌の弾力をキープしています。コラーゲンやエラスチンは、真皮内の線維芽細胞で作られていますが、年齢を重ると作られる量が減り、次第に繊維も変性して硬くなります。すると、これまで維持してきた真皮内の構造が崩れ、たるみとなって皮膚の表面にあらわれるのです。真皮層が変性する理由のひとつに、肌の酸化ストレスを引き起こす最大の因子でもある紫外線の影響があります。
肌たるみ予防の鍵は、日焼けしないこと
肌のむくみ対策としてフェイシャルケアを日々のケアにプラスすることで、たるみが改善されることもあります。見た目がむくんでいるように見えていても、顔のリンパの流れを整えることで、一時的にむくみが取れてフェイスラインがすっきりするからです。今回は、顔には触れずに、顔のむくみ対策ができるボディケアについてお伝えします。 <体のリンパ節にアプローチするボディケア> 準備:肌への摩擦を避けてすべりをよくするために、ボディクリームやオイルなどを手にとります。 (1)手首からわきの下(腋窩リンパ節)をさする 右手の手のひらを左腕の手首にあてて、そのままわきの下まで腕の外側と内側を一方通行でさすります。手のひら全体を腕に密着させるのがコツです。 (2)首の前と横(肩方向)をさする 耳の下(耳下腺)から鎖骨、肩の先方向に流します。首を少し、流す側と反対側の方向に向けると、首に太い血管が見えやすくなるので、その血管の外側(肩側)を流します。 (3)首もとをさする 親指以外の4本の指を耳の下(耳下腺)に手を当てて、左右交互の手を使って鎖骨に向かって指を滑らせながら一方行にリズミカルに流します。力加減はさする程度で10回ほど流せたら、反対側も同様に行います。 (4)耳から肩をさする 耳の下に戻ったら、今度は肩方向に向かって流します。こちらも左右の手を使って同様に10回ほど続けます。 (5)最後に 最後に肩先から腕の外側を通って手首まで行き、手首からは腕の内側を通ってわきの下のくぼみを親指以外の4本指でえぐるように流します。これを5回ほど行いましょう。
耳つぼでフェイスラインが整う!?
ふと鏡をのぞいた時に顔のむくみが気になることはありませんか。今はマスク着用を求められる時代、食事や水分補給をする場面ではマスクを外しますが、実は自分が思っている以上にこのタイミングで他の人に見られているようです。日中ふとした時にフェイスラインのたるみやむくみが気になると感じたら、耳つぼを活用してこっそりリセットしましょう。 方法はとても簡単です。耳たぶの全体をよくもみほぐすだけでOK。人差し指を使って耳たぶの表面にあるツボを刺激します。特に、耳たぶの中心(イヤリングやピアスを身に着ける辺り)と、その辺りから耳たぶの外側のエリアを中心にもみほぐすと、痛みが伴いますが、耳たぶが温かくなり、フェイスラインがすっきりしたように感じます。2〜3秒ほど押し続けてパッと指を離す、という流れを1セットとして、5~10セットほど続けて行ってみてください。
おわりに
一度たるみが表れると、化粧品でのケアが難しいからこそ、日々の地道なケアが大切なフェイスライン。まだまだ紫外線が気になる時季が続きます。紫外線対策が肌の酸化やたるみケアにつながりますので、日々地道なケアをコツコツと続けてエイジングに負けない肌をキープしましょう。 2022.8.10
<執筆者> 齊藤美幸 / ビューティーセラピスト&アドバイザー 千葉船橋のプライベートサロン「リフレクソロジー&アロマ シリウス」にてリフレクソロジーをはじめとするボディトリートメントやフェイシャルや耳つぼのセオリーを応用したオリジナルの施術を提供。カラダの内外双方からアプローチするメソッドで美容と健康の両立を目指すビューティケアを得意としている。 【所有資格】リフレクソロジスト、アロマセラピスト、耳つぼストーンセラピスト、薬膳・漢方検定、美肌検定 https://www.sirius-miyuki.com