美容コラム -キレイな素肌になるためのヒント-

【コラム】エイジングの大敵に!?酸化&糖化を防ぐ食事と夏のリラックス入浴法

エイジングを加速させる大きな原因に、酸化と糖化があるということを前回の記事でお伝えしましたが、今回は体の内側から酸化と糖化にアプローチする方法についてご紹介します。キーポイントとなるのは、日々の食生活と生活習慣の見直し。一つずつ確認していきましょう。

野菜サラダをつくる画像

     

糖化ケアにつながる食事法を意識

(1) 血糖値を急上昇させない「低GI値」の食品を選ぶ

「GI」(グリセミック・インデックス)は、食後血糖値がどのくらいの速度で上がるのかを示しています。特に意識したいのは「炭水化物(糖質)」です。炭水化物は主にエネルギー源として利用される、なくてはならない栄養素です。1日の摂取カロリーの約60%を目安に摂取したいところですが、そのなかには血糖値が上がりやすいものと、そうでないものがあります。

一般的に、消化しやすいものや精白度の高い食品はGI値が高く、消化しにくいものはGI値が低いとされています。例えば、主食のGI値は「白米>玄米」、「うどん>そば」、「食パン>ライ麦、全粒粉パン」というように、見た目が白い食品は、特にGI値が高いとされています。

ちなみに、白米や食パンのGI値は70以上、うどんは60台後半の数値とのこと。糖化を防ぐには、60以上の食品はなるべく控えるとよいとされています。しかし、主食は大切なエネルギー源でもありますので、糖化ケアを食事でコントロールする際は炭水化物を上手に選んでみてくださいね。

また、甘いものを食べるなら、体に少しでもいい影響を与えるものを選ぶのがコツです。例えば、菓子パンを食べるなら、小麦粉や砂糖で作られたものよりは、全粒粉やライ麦パンにハチミツを塗ったものがベストです。砂糖を使ったお菓子よりも、アガベシロップやてんさい糖など、低GI値の甘味料を使ったものを選ぶことをおすすめします。それならカロリーが低い人工甘味料を使った方がよいのでは?と思うかもしれませんが、結論からいうと、人工甘味料を使った食品や飲料は、糖化リスクを高めるという考え方もありますので、自然の甘味料を選ぶことが賢い選択といえそうです。


(2)食生活の“当たり前”を改善

【ベジファースト&ゆっくり噛んで食べることを意識】

低GI値食品を選ぶことも大切ですが、普段の食生活でちょっとした工夫をすることで、その効果を高めることができます。例えば、野菜などの食物繊維から食べることで血糖値の急激な上昇を抑えられます。また、ゆっくり噛んで食べることを意識することも大切です。特に、食物繊維の多いキャベツやレタスなどの葉物野菜や、わかめなどの海藻類を積極的に選ぶことで、腸内環境を整えることにもつながります。

【野菜は生で&低温調理が理想】

また、同じ食材でも調理法によってAGEs量は異なります。高温で揚げたり焼いたりするものには気を付けるとよさそうです。余計なAGEsを溜めないためには、野菜は生で食べられるものは生で、肉などは調理するなら茹でる、煮るがおすすめです。余分な脂も落とせるのでカロリーコントロールが必要な方にもこの食べ方はおすすめです。外食の時は難しいかもしれませんが、自分で料理する時はぜひ意識してみてくださいね。

   

生野菜サラダの画像

       

コラーゲンを減らさない生活習慣

シワの原因であるコラーゲンのダメージを減らすのは、「酸化ストレス」が一つの要因となります。肌を劣化させるさまざまな原因があるなかで、まずは活性酸素を発生させない心がけを意識することが大切です。次の項目では、日々の暮らしの中で見直すことで酸化ストレスケアにつながるものをピックアップしました。

(1) 喫煙
副流煙を吸うだけでも、体に影響があるといわれています。約30分でAGEsを増やしてしまうといわれているため、できるだけ避けましょう。

(2) 紫外線
波長の長い紫外線UV-Aは真皮まで届き、コラーゲンの繊維を刺激し、シワやたるみなど肌のエイジングをすすめてしまう要素のひとつです。

(3) 睡眠
睡眠時間が足りない、質の悪い睡眠が続くなど、睡眠時に何かしらのトラブルを抱えていると、睡眠ホルモン「メラトニン」の分泌量が低下している可能性が高いと考えられます。メラトニンの分泌量が減ると、食後血糖値の上昇が起こりやすくなってしまうので、まずは日々の睡眠がきちんととれているかどうかを意識してみてください。

   

睡眠をとる女性の画像

       

入浴タイムで心と体を整える

1日の終わりにホッとする瞬間といえばバスタイム。お気に入りの入浴剤を入れた湯船に浸かり、ゆっくり呼吸を整えて、今日1日頑張った自分をいたわってみましょう。睡眠直前であれば、実は一番のストレス解消法になるかもしれません。

お風呂から出た後に、いつものスキンケアを使って、いつもより時間をかけた丁寧なケアをすることがストレス解消につながります。自分自身を大切にしているという意識から自己肯定感も高まり、気持ちも穏やかになるからです。体の面では特に、スマホやパソコンの使用で肩から腕にかけて疲れがたまりやすいので、軽くさするだけでもリラックスできます。

心地よい手触りのクリームやゲルクリームなどを右手にとったら、左側のデコルテ・鎖骨あたりを肩方向(外側)に向けて一方通行で流します。肩に辿り着いたら上腕から下腕まで、肩から手首までたどり、力を抜いて肩に戻ります。そこから次は首とデコルテ周辺をさすります。反対側も同様に行いましょう。

筋肉を強い力で長時間もみほぐし続けると、かえって体がだるく感じるので、軽めにやさしくさすることが大切です。筋肉の緊張がほぐれて快眠が期待でき、その結果、肌の酸化ストレス軽減にもつながるのでリラックス効果が高まります。

おわりに

酸化や糖化は外側にシミなどの形で表れてくれると非常にわかりやすいのですが、見た目に出てしまうとケアが厄介に。外側に現れる前に日頃からできることをコツコツと続けて、酸化・糖化ストレスに負けない肌を育てていきましょう。

2022.7.27

   

日差しを浴びた花の画像

  <執筆者>
齊藤美幸 / ビューティーセラピスト&アドバイザー

千葉船橋のプライベートサロン「リフレクソロジー&アロマ シリウス」にてリフレクソロジーをはじめとするボディトリートメントやフェイシャルや耳つぼのセオリーを応用したオリジナルの施術を提供。カラダの内外双方からアプローチするメソッドで美容と健康の両立を目指すビューティケアを得意としている。

【所有資格】リフレクソロジスト、アロマセラピスト、耳つぼストーンセラピスト、薬膳・漢方検定、美肌検定
https://www.sirius-miyuki.com


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