美容コラム -キレイな素肌になるためのヒント-
ほうれい(法令)線とは、もともとは中国の面相学における「法令紋」に由来する、鼻の両脇と唇の両端に延びる2本の線のことをいいます。顔の目立つところにあるために、とても印象に残りやすい線ですが、マスク生活を送るなかで、気が付かないうちにエイジングが進んでいるという状況も。今回は、見た目年齢を左右するほうれい線へのアプローチについてお伝えします。
ほうれい線ができる原因と対処法3選
ほうれい線は女性の顔に現れるエイジング現象で、鼻と唇の両脇に刻まれたシワと思いきや、実は「肌のたるみ」のことをいいます。頬の厚い脂肪を支える皮膚や皮下組織がたるむと、頬の位置が下がってきて口元にほうれい線ができるというしくみです。ここではほうれい線ができる主な原因と、それぞれの対処法についてまとめました。 1.表情筋を鍛える 口の周りは複数の筋肉に囲まれていますが、これらの表情筋が衰えることで、筋肉の上にのっている肌がたるみます。特にコロナ禍の今、マスク着用のままで会話をすると、普段よりも筋肉を使わなくなってしまいます。さらに、他の人に見られていない状況が続いていると緊張感がなくなり、顔の筋肉が緩みやすくなっているともいえます。表情筋は意識して表情を作ったり、口を大きく開けたり閉じたりするだけでもトレーニングになりますので、たるみが気になる方はぜひ挑戦してみてくださいね。 2.美肌成分を補う 肌は「表皮」「真皮」「皮下組織」の3層構造になっているのですが、「肌の土台」ともいえる真皮層の約7割は、コラーゲンが網目状のネットワークを作ることで弾力をキープしています。 肌の潤いをキープするヒアルロン酸と、コラーゲンを支えるエラスチン繊維が埋めて肌の弾力を生み、みずみずしさをキープしているのです。たるみはこのコラーゲンの減少や変性によって肌の弾力が失われて、皮膚全体が垂れ下がってしまうのです。 ヒアルロン酸はコラーゲンやエラスチンで作られた網目状の構造の「隙間を埋め尽くす物質」です。水分保持力が高く弾力もあり、真皮の構造を安定してキープする物質ともいえます。これらの美肌成分が減るのは乾燥が原因ともされているので、ヒアルロン酸など肌にたいして有用性の高いローションを積極的に使い、失われた美肌成分をこつこつと補うデイリーケアが大切です。 3.首・肩のこりをほぐす 慢性的な首や肩のこりに悩まされていませんか。もし、ほうれい線対策としていろいろ手を尽くしていてもあまり効果が感じられない場合は、もしかしたら「こり」が影響しているかもしれません。 顔に繋がる肩から首にかけての筋肉が萎縮することで、顔全体が下に引っ張られてしまいます。また、血液やリンパの巡りが滞ることも、ほうれい線を生むひとつの原因だとされています。首肩の筋肉を緩めるほかに、先述した表情筋を動かして、めぐりをよくすることも大切になってきます。 ちなみに、首肩のこりや、パソコンやスマホで顔を下に向ける姿勢の習慣化が、ほうれい線の原因になっている場合、年齢は関係ありません。姿勢や運動など、日頃の生活習慣を見直すことも重要です。
日々のケアにプラス!顔&耳の「つぼプッシュ」
肌のたるみに直接アプローチするなら、洗顔後の清潔な状態の時がベストです!ローションや美容液などで、肌に潤いと美容成分が充分に行き届くように丁寧におこないましょう。そしてセルフケアの締めくくりに、これからご紹介するつぼプッシュをプラスしてみてください。前回お伝えしたネックケアもセットで行うのもおすすめです! 1.頬車(きょうしゃ) 頬からあごにかけてのラインがシャープに見えるかどうかが見た目年齢の決め手。頬車のつぼはあごの関節にあります。耳たぶの下と下あごの骨の角とのちょうど真ん中あたり、口を開けるとくぼむところです。人差し指の指先で5回~10回くらいプッシュします。 2.迎香(げいこう) 小鼻のふくらんでいる脇の少しくぼんだところが迎香のツボの位置です。鼻水や鼻づまりなど、鼻の症状が出ている時に有用性があるツボではありますが、鼻のまわりの血行やリンパの流れがよくなることから、肌のたるみやほうれい線にも有用性があるといいます。 中指または薬指を左右の小鼻の脇に添えるような感じで指をセットし、指先で内側に軽く押し込む形で5回プッシュします。爪で肌を傷つけないように気を付けてくださいね。爪の長さが気になる方は綿棒を短めに持って同様に行ってみてください。今の時期は花粉症の方にもおすすめです。 3.耳つぼからのアプローチ 耳には「全身」に対応するツボが表裏に200個以上あり、耳は全身を投影しているとされています。その中でも耳たぶ周辺には「顔」に対応するつぼが点在しているので、ここをもみほぐすだけでフェイスラインやほうれい線にアプローチができます。 耳たぶを人差し指と親指で挟み、指先でもみます。耳たぶの中央、ピアスホールを開けるような位置辺りから、耳たぶの外側に近い方を3か所ほど上の方に位置をずらしながらもみます。
おわりに
自分の肌を慈しむことは、ココロのケアにも繋がります。自分の肌に触れることで副交感神経の働きが活発になりますし、コロナ禍で疲れが出ている時ほど、ストレスが緩和されていくのが実感できるのではないでしょうか。肌の悩みと向き合い丁寧な時間を過ごす事で、心が満たされると思いますので、ぜひ試してみてくださいね。2021.2.25
<執筆者> 齊藤美幸 / ビューティーセラピスト&アドバイザー 千葉船橋のプライベートサロン「リフレクソロジー&アロマ シリウス」にてリフレクソロジーをはじめとするボディトリートメントやフェイシャルや耳つぼのセオリーを応用したオリジナルの施術を提供。カラダの内外双方からアプローチするメソッドで美容と健康の両立を目指すビューティケアを得意としている。 【所有資格】リフレクソロジスト、アロマセラピスト、耳つぼストーンセラピスト、薬膳・漢方検定、美肌検定 https://www.sirius-miyuki.com