美容コラム -キレイな素肌になるためのヒント-
感染症の流行拡大の影響を受け、手洗いやアルコール消毒が欠かせなくなった今、手荒れに悩む人達が増えています。また、手荒れがさらに進行すると、皮膚に赤みやかゆみ、小さなブツブツのようなものができる「主婦湿疹」の症状にまで進行してしまうことも珍しくはありません。今回は手荒れから肌を守るためのヒントやアイディア、簡単にできるハンドトリートメントについてお伝えします。
日常に潜む手荒れの原因について
日々の家事なかで特に水回りの仕事は、手肌に負担をかけるものです。近頃では、水回りの仕事をする機会の多い主婦や、美容師、調理師など、職業柄、化学物質を多く含む洗剤や水を多く使用している人のなかでおこる皮膚のかゆみやかぶれは「主婦湿疹」と呼ばれています。手にできる湿疹の約7割は水仕事による主婦湿疹だというデータもあるようです。また、冬は空気が冷たく乾燥している時季です。今年はさらに感染症予防のための手洗いや消毒が手荒れに拍車をかけています。 手荒れを防ぐためのベストな方法は、さまざまな「刺激」から肌を守ること。手は日中休む暇なく仕事に家事にと働いているので、常に水や空気、紫外線などの刺激を受けているといっても過言ではないでしょう。刺激を防ぐためにはまず、食器洗い洗剤を使う時にビニール製やゴム製の家庭用手袋をはめて、直接水に触れないように保護すること。ゴム手袋を身に着けた時の感覚が苦手な方は、食器洗い用洗剤を肌や環境にやさしい商品に変えるのもひとつのアイディアです。成分や香りにこだわっているものや、オーガニックやエコに重きを置いたメーカーのものなど、商品の背景から選んでみても。また、冬の水仕事は手が冷えるのでお湯を使いたくなりますが、温度が熱すぎると手が乾燥しやすくなります。直接お湯に触れる場合はお風呂よりも低い温度のぬるま湯に調節してから使いましょう。
日々の家事から手を守るためにできること
家事だけでなく、普段手を洗う時も石けんが手に残らないように水かぬるま湯でしっかり洗い流します。そして、手の潤いが奪われてしまうのを防ぐために柔らかいハンカチやタオルなどでしっかりと水気を拭き取ります。ペーパータオルや手ぬぐいを使う場合は、手をこすらないように水分を押さえて吸水させるイメージで拭きとるとよいでしょう。摩擦を起こさないようにするのがコツです! また、ハンドタオルなどの交換のタイミングは「1日に1回」くらいが良いでしょう。あまり頻繁に交換すると、洗濯物が増えて家事の負担が増えますし、タオル自体の寿命が縮んでしまいます。また、頻繁に使うキッチンや洗面所などのタオル交換は、雑菌などの繁殖が心配でしたら、すぐに交換するか、風通しのよいところで乾かす。あるいは、使い捨てのペーパータオルや乾きやすい薄手のタオルなどがおすすめです。
簡単!セルフハンドトリートメント
夜の寝ている間は、日中酷使した手をゆっくり休めることができる貴重な時間です。この時間をもっと有効に、そしてリラックス効果や末端冷え性改善にも役に立つセルフハンドトリートメントをお伝えします。 <1>ゲルタイプのクリーム(またはハンドクリーム)を手の甲にとり、もう片方の手で手の平や甲全体にのばします。 <2>クリームを塗った方の手指を1本ずつ、もう片方の手の指腹でギュッと握りながら刺激します。この時に指のつけ根から指先に向けて一関節ごとにギュッ、ギュッ、と握りながら動かす方法でじっくりほぐしてみてください。 <3>手のひらを反対の手の親指先や関節を使って、大小の円を描くように動かします。気持ちいい箇所をほぐしましょう。 <4>指と指の間(水かきの部分)をギュッとつまんで刺激します。爪が当たりやすいのでケガしないように気を付けてください。 <5>片方の手が終わったら、もう片方の手も同じようにもみほぐします。 日中はハンドクリームで、夜はしっかり保湿できるゲルタイプ状のクリームを使った丁寧なケアを続けると、血行が良くなって透明感のある手肌になります。また、時々ピーリングや美容液などのスペシャルなアイテムを投入してみることもおすすめです。前回ご紹介した「爪もみ」とセットで行うと完璧です。ぜひ毎晩のルーティンにプラスしてみてくださいね。
おわりに
手は人目にさらされる機会の多い部位です。日々の仕事や家事で荒れた手は「頑張った証」。けれども、手や指先がカサカサしていると自分でも見える分、自己嫌悪に陥ることも……。毎日のハンドケアを続けて手荒れ知らずな、うるおいに満ちたなめらかな手元を目指しましょう!2021.1.27
<執筆者> 齊藤美幸 / ビューティーセラピスト&アドバイザー 千葉船橋のプライベートサロン「リフレクソロジー&アロマ シリウス」にてリフレクソロジーをはじめとするボディトリートメントやフェイシャルや耳つぼのセオリーを応用したオリジナルの施術を提供。カラダの内外双方からアプローチするメソッドで美容と健康の両立を目指すビューティケアを得意としている。 【所有資格】リフレクソロジスト、アロマセラピスト、耳つぼストーンセラピスト、薬膳・漢方検定、美肌検定 https://www.sirius-miyuki.com>>前の記事へ>>【コラム】正しく知れば「手荒れ&手老化」は怖くない!手を乾燥から守るために心がけたいこと[コラム一覧へ]