美容コラム -キレイな素肌になるためのヒント-

【コラム】夏の疲れをリセット!お肌のターンオーバー、乱れていませんか?肌環境を整えるアイディア

9月に入り、二十四節気でいうと「白露(はくろ)」の頃。朝露、秋風、高い空や雲など……季節をお肌で感じるようになり、夏の終わりが見えてきたように思います。今年の夏を無事に乗り越えた今、肌の調子はいかがでしょうか。UVケアを怠らずに続けていても、ちょうど今の時季は身体やお肌に夏の疲れが出てくる頃です。夏の疲れをリセットに導くケアについて、今回はお肌にクローズアップしてお伝えします。

自然の花の画像

     

肌の疲れを感じたら、まずは保湿を

紫外線を浴びたお肌は、日焼けで黒化するとともに水分量が減少し乾燥することで、バリア機能の低下がみられます。バリア機能の働きが不十分な時に、さらに紫外線を浴びてしまうと、真皮のコラーゲンやエラスチンにまでダメージが広がり、乾燥してゴワゴワとした厚く硬い皮膚となって、しわが深くなります。これを「光老化」といいます。紫外線は皮膚がんの最も高いリスクとなることはご存じのことでしょう。年間を通じた紫外線ケアが大切なのは、このためでもあるのです。

夏のピークが過ぎてお肌が疲れていると感じたら、まずは丁寧な保湿を心がけてみてください。先述しましたが、お肌の弾力を生む繊維である真皮の「コラーゲン繊維」は、紫外線の影響や加齢など、さまざまな要因で衰えてしまうといわれています。まずは、保湿で肌表面の角層を潤しましょう。そして、お肌から水分が蒸発しないよう、体の内側から湧き出る水分を肌の中で保つようにサポートする「セラミド」などの保湿成分を、お肌に与えることが大事です。

お肌にはみずから保湿物質を作り出して、角層(角質層:肌の表面)に水分を蓄えておく力があります。化粧水でお肌の表面を潤したとしても、結局は水分なので蒸発してしまいます。そこで、セラミドやヒアルロン酸などが配合された化粧品を使って潤すことがカギとなります。これらの成分は美容液やクリームに配合されていることが多いのでチェックしてみてください。

   

お肌に悩む・スキンケアをする女性の画像

      

皮膚は「最大の臓器」

皮膚は3つの層に分かれています。目に見える一番外側の部分は「表皮」。表皮の下にあって、皮膚のハリと弾力を保つ中心的な部分を「真皮」。真皮の下にあって、皮膚とその下の筋肉と骨の間にある部分を「皮下組織」といいます。皮膚は、身体全体を覆い生命活動を守る器官でもあり、外部からの異物の侵入を防ぐという役割をもつ最大の臓器なのです。ここでは、皮膚の中でも一定のサイクルで生まれ変わっている表皮についてお伝えします。


ターンオーバーについておさらい

たった0.2ミリしかないといわれている表皮は、4つの層で構成されています。一番下にある、表皮と真皮の境目にある「基底層」で新しく作られた細胞が、分裂を繰り返して形を変えながら約2週間で肌の表面の「角層」(角質層)に到達します。ここに約2週間とどまり皮膚を保護するために働き、役目が終わると最後は垢となって剥がれていきます。この新陳代謝を「表皮の生まれ変わり」つまり、ターンオーバーとよびます。表皮の生まれ変わりは約28日が理想的で、その速度が速くなったり遅くなったりすることもあります。

ターンオーバーが乱れる要因はさまざまですが、外部からの刺激も大きな要因になっています。特に、紫外線のダメージを受けている時や肌荒れを起こしている場合は、受けたダメージを早く回復しようとするため、ターンオーバーのサイクルが早くなります。 また、年齢を重ねて新陳代謝が低下したお肌は、逆にターンオーバーが遅れがちに。加齢と共に基底層で作られる基底細胞の機能が低下するため、年齢と共に遅くなる傷の回復が遅くなるのはこのためです



ピーリング&保湿で肌を整える

遅れがちのターンオーバーを促すために、スペシャルなアイテムを投入するというのもひとつの方法。肌のターンオーバーが遅くなると、表皮はやせて薄くなり、死んだ角質細胞の層がどんどん厚さを増して肌をくすませます。メラニンを排せつする作用も低下するため、シミやくすみも出やすくなるのです。

このような肌にアプローチするのなら、古くなった角質を取り除き、肌の再生を促すピーリングがおすすめです! ピーリングには、肌の代謝を上げて真皮のコラーゲンを増やし、できてしまったメラニン色素の排出を促す作用があるといわれています。その結果、くすみやしみ、たるみなど肌の老化の改善につながるのです。

ピーリングでお肌をクリアにした後は、しっかりと保湿を。角質のケアをした後は化粧品成分の浸透がよくなるため、お肌に対する好循環が生まれます。自宅でセルフケアの一環で使えるピーリング化粧品の中から自分に合うものを選ぶポイントとしては、肌への刺激が少ない酸を使用したものや、保湿効果が高い商品をチョイスするのがベター。週1回~2回のスペシャルなケアを取り入れて、お肌を健やかに整えましょう。

おわりに

夏から秋へと季節が移り変わってゆく頃は、知らぬ間にお肌にも身体にも負担をかけています。今年はマスクと共に過ごす初めての夏。マスク日焼けなどうっかり日焼けをしてしまった方も多いのではないでしょうか。日焼けしてしまったことを後悔せずに、日々のケアをコツコツと続けてみてくださいね。きっとお肌は応えてくれるはずですよ!

2020.9.16

      

アプリコットとハーブの画像

<執筆者>
齊藤美幸 / ビューティーセラピスト&アドバイザー

千葉船橋のプライベートサロン「リフレクソロジー&アロマ シリウス」にてリフレクソロジーをはじめとするボディトリートメントやフェイシャルや耳つぼのセオリーを応用したオリジナルの施術を提供。カラダの内外双方からアプローチするメソッドで美容と健康の両立を目指すビューティケアを得意としている。

【所有資格】リフレクソロジスト、アロマセラピスト、耳つぼストーンセラピスト、薬膳・漢方検定、美肌検定
https://www.sirius-miyuki.com


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