美容コラム -キレイな素肌になるためのヒント-

【コラム】SPFは多いほど良い!? 日焼け止めを正しく知ってシミ対策を

前回に引き続き、肌にとって最大の敵といわれている「紫外線」の対策についてご紹介。UVケアアイテムを正しく選んで、美しい肌をキープしましょう!

日差しをあびる植物の画像

     

STEP1 外側からのケアを考える

UVケア化粧品に必ず表記されているSPFや「+(プラス)」の表記。数が多ければよい?という認識が多いという印象を持つ方もいるかもしれませんが、肌状態やシーンに合わせて選ぶことも実は大切。前回の記事と併せて、ぜひおさらいしてみてくださいね。

SPF
ヒリヒリとした“赤い日焼け”を起こすUV-Bを、どれくらいの時間防ぐことができるかを示す数値で、数字が大きければ効果が高いといえます。紫外線が肌に当たり始めてから、肌が赤くなる時間を「何倍に遅らせることができるか」という意味です。例えば肌が焼けるまで10分の方の場合、10分×SPF30=300分、つまり5時間先まで延ばせるということです。

PA
コラーゲンを破壊したり、シミなどの肌の深部に影響を及ぼしたりするUV-Aをどれくらい防げるかの目安です。4段階の+のマークで示され、数が多いほど効果が高いといえます。生活紫外線を防ぐには「+」程度でも大丈夫とのことですが、「++」の表記があれば、軽いスポーツやレジャーなど、屋外でのちょっとした活動中においても、かなりの効果が期待できます。

SPFやPAは、UVケア化粧品を選ぶ際の一つの目安となります。表示してあるSPFやPAの効果を発揮するためには、2~3時おきを目安に、何度か塗りなおすことが前提。なお、肌が弱い方は必ずしも、「SPF50 PA++++」などの最強値のものを、一年を通じてのせる必要はありません。ファンデーションやリキッド、ゲル状のなじませやすいものなど、ケアアイテムは数多く揃っています。肌質や、それぞれの生活スタイルに合わせた紫外線対策をしてみてくださいね。

 

日焼け止めを塗る女性の画像

STEP2 「抗酸化力」のある食材で内側から整える

抗酸化物質の代表的なものとしてビタミン類があります。中でもビタミンA・C・Eの3種類は、特に抗酸化力が高く、これらは「ビタミンACE(エース)」とも呼ばれています。

ビタミンA:皮膚や粘膜の維持に不可欠な栄養素で、肌にうるおいを与え、紫外線から肌を守るためには必須の栄養素と言われています。特に、にんじんなどに含まれる「β-カロテン」は、体内でビタミンAに変わります。脂溶性のビタミンですので、油と一緒に摂ることで吸収率が高くなります。

ビタミンC:シミの原因のメラニンの生成を抑制し、黒くなったメラニンを薄くする美白効果にも期待ができます。ビタミンCと聞くと果物を連想しがちですが、野菜にも多く含まれています。れんこん、カリフラワー、じゃがいも、キャベツなど身近な野菜やいちごやレモンから摂ることができるので、普段からバランスよく摂取しましょう。

ビタミンE:大豆やアボカド、落花生、アーモンドやゴマなどに含まれている脂溶性のビタミン。血行を改善して肌を若々しく保つ作用があるとされています。特にゴマは抗酸化の成分が豊富に含まれているので、キッチンに常備して積極的に摂りたいところ。

このほかにも、抗酸化作用のある栄養素として有名なのがポリフェノール。光合成によってできる植物の色素や苦味成分で、代表的なものにカテキンやイソフラボン、ごまのリグナンがあります。これらには強い抗酸化作用をもち、細胞を修復される働きがありますので、シミやシワの予防などアンチエイジングに役立つ成分です。緑茶やブルーベリー、クランベリーなどの果物や緑茶などに多く含まれています。

ブルーベリーの画像"

     

手軽にとれる緑黄色野菜は毎日必ず

自美肌や抗酸化作用のある栄養素や食品についてまとめましたが、これらは代表的なもの。この食材がよいから、といって、そればかりを食べ続けるのではなく、何をどれだけ食べたかということが大事です。また、サラダによく使われる色の薄い野菜は、生だとそれほど量多く食べられません。おすすめは温野菜や野菜スープ。加熱することでかさが減り、効率よくたくさんのビタミンが摂れます。目標は1日に300g~350gほどを目安にしてみてくださいね。

紫外線をたくさん浴びてしまったら

紫外線は美容面においては敵視されがちですが、実は健康のためには多少必要といわれています。紫外線は、皮膚の中でビタミンDを作り、骨へのカルシウムの沈着を促したり免疫を高めたりする作用があるからです。しかし、その必要な紫外線量はごく微量。最近ではメディアでも頻繁に紹介されているとは思いますが、両方の手のひら(あるいは両足裏)を1日20分ほど当てればよいとされています。この程度で充分なのです。

もし万が一、紫外線対策なしに太陽の光を浴びてしまった時には、まずは冷やしましょう。そして水分補給と保湿をしっかり忘れずに行いましょう。肌刺激の少ないローションの後に、シミ対策として美白クリームを。または、つけた瞬間にひんやりとした質感が期待できるゲルクリームは、顔や体にも使えるので便利です。

おわりに

紫外線は9月頃までピークの時期が続くので日々の対策が大切になります。全国的に緊急事態宣言が解除され始めて、少しずつ気持ちが外に向き始めた今のこの時期。紫外線を上手に避けながら、太陽の季節の始まりを健やかに過ごしましょう。

2020.6.3

      

緑黄色野菜サラダの画像

<執筆者>
齊藤美幸 / ビューティーセラピスト&アドバイザー

千葉船橋のプライベートサロン「リフレクソロジー&アロマ シリウス」にてリフレクソロジーをはじめとするボディトリートメントやフェイシャルや耳つぼのセオリーを応用したオリジナルの施術を提供。カラダの内外双方からアプローチするメソッドで美容と健康の両立を目指すビューティケアを得意としている。

【所有資格】リフレクソロジスト、アロマセラピスト、耳つぼストーンセラピスト、薬膳・漢方検定、美肌検定
https://www.sirius-miyuki.com


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