美容コラム -キレイな素肌になるためのヒント-

【コラム】季節の変わり目は要注意!肌代謝を維持する秘訣は

朝晩と日中の寒暖差が大きくなり、季節の移り変わりを肌で感じることができる気候になりました。涼しくなると過ごしやすくはなりますが、体は冷えやすくなります。この影響で代謝が落ちるため、肌にも影響を及ぼします。今回のコラムでは夏から秋にかけての肌コンディションで気を付けたいポイントと、肌代謝アップにつながる簡単なセルフケアについてご紹介します。

紅葉と女性の画像

     

季節の変わり目は気温の変化に注意!

私たちの体は気候の影響を受けるため、夏は気温が上がると同時に体温も上昇します。すると、体を冷やすために皮膚表面の血流を増やし、汗を出して蒸発させることで、体内にこもった熱を放出しようとする働きが起こります。しかし秋になると、気温の低下と共に体温が奪われないようにエネルギーを燃やして体温をキープしようとします。さらに皮膚の表面や手足の末端部分は、そちらに体温を奪われないように血流を調整し、その結果、肌細胞の代謝が低下するのです。

肌の新陳代謝が低下すると、皮脂の分泌量が減り、肌から水分が逃げやすくなるので、ターンオーバーのリズムが乱れてしまいます。ターンオーバーは表皮の生まれ変わりのことで、理想のサイクルは約28日だと言われていますが、年齢を重ねていくにつれて、だんだん遅くなっていきます。この肌の生まれ変わりのリズムがさらに乱れると、肌のバリア機能にとって重要な角層に影響を及ぼしてしまうのです。

     

セラミドは肌の「つなぎ」を果たす重要な保湿因子

肌の表面(表皮)の一番上にある、厚さわずか0.02mmほどの非常に薄い角層が、肌のバリア機能を担っています。湯船につかってもお湯が肌にどんどん入っていかないのは、バリア機能が働いているという証拠です。健康な肌であれば、外的刺激を一番受ける角層には、セラミドなどの「角質細胞間脂質」が充分にあります。例えば、レンガに例えられる角質細胞が幾重にも重なっているとして、そのすき間を埋めるのがセメントの役割をするセラミドなのです。このセラミドがしっかり細胞と細胞の間を埋めているから、水や異物などが肌の中に入り込むのを防いでくれるのです。

つまり、バリア機能が弱くなるというのは、肌の乾燥によってセメントの役割を果たすセラミドなどの角質細胞間脂質が減ってしまうことを言います。バリア機能が弱くなると、保湿物質が足りなくなって肌のすき間を埋められなくなり、肌が刺激に対して過剰に反応して敏感になるのです。

特に季節の変わり目は、肌の状態が安定せずにゆらぎやすいのが特徴で、気温の影響を受けて、肌も人もストレスを感じやすい時季です。また、私たちの体も寒暖差の影響を受けやすいために、自律神経の乱れにも繋がる恐れがあります。交感神経と副交感神経のバランスが美肌に直結しているといっても過言ではないので、疲れやストレスを感じた時はゆっくり休み、リラックスできる環境を整えることが大切です。

   

うるおい肌の画像

       

めぐりの良いボディを目指す!かんたんセルフボディケア

気温の寒暖差がある今の時期は、気温差に体が慣れていないのもあって体調を崩しがちに。今ある免疫力を落とさずに体と肌の調子を整えるためには、入浴がおすすめです。湯温を高くしすぎると肌の油分を奪われて乾燥肌の原因にもなりますので、最大でも39度くらいに設定しましょう。

体を洗う時に、手足などの体の末端から心臓に向かうように意識してボディタオルやスポンジを動かすのも効果的です。また、湯船につかりながら、耳の下から首の太い血管を鎖骨方向にさすったり、鎖骨の上下の骨のきわを指で強めになぞってみたりするのも良いでしょう。老廃物が流れるようにイメージをしながら行ってみてください。湯上り後、なめらかなテクスチャーのジェルを用いてスキンケアを行いながら、首やデコルテにクリームを塗り、同じように手を動かしてケアをするのもおすすめですよ。

   

ボディケアで保湿クリームをつける画像

       

血流を促す耳つぼプッシュで、顔色も明るく!

耳をほぐすだけで手軽に美容や健康のためのケアができるので、セルフケアにはもってこいの部位です。耳つぼプッシュを習慣づけることで、血流や老廃物の巡りや顔色アップにも繋がり、結果、肌代謝のサポートが期待できます。

「耳はお腹の中の赤ちゃん」に例えられることがあります。耳たぶを顔周り、耳の上の方を足に見立てると、お腹の中にいる胎児のように見えるからです。興味深いことに形だけではなく、耳たぶ周辺には「顔」に対応するツボが集まっています。フェイシャルケアにアプローチするなら耳たぶをもみほぐしてみましょう。

方法はとても簡単です。親指と人差し指でつまんだまま、その場所で小さな円を描くようにグルグル回してみてください。指の位置を少しずつずらしながら、耳たぶの中央から外側に向かって同じように刺激をすると、肌代謝アップのサポートはもちろん、フェイスラインやほうれい線などのお悩みにもアプローチできます。

耳つぼプッシュはお風呂の中や朝の洗顔の時の他、メイクする前はもちろん、日中メイクをしている時も、耳たぶから気になる美容のお悩みにアプローチすることが可能です。

おわりに

季節の変わり目は、私たちの体も肌も気温の変化の影響を受けやすくなるのは致し方のないことです。しかし、少し工夫をするだけで、体調はもちろん肌コンディションの異変に気付くことができます。めぐりのよい体は、美容と健康のためにとても大切なこと。まずはできることからコツコツと始めてみましょう!

2021.9.22

   

秋のぶどうの画像

  <執筆者>
齊藤美幸 / ビューティーセラピスト&アドバイザー

千葉船橋のプライベートサロン「リフレクソロジー&アロマ シリウス」にてリフレクソロジーをはじめとするボディトリートメントやフェイシャルや耳つぼのセオリーを応用したオリジナルの施術を提供。カラダの内外双方からアプローチするメソッドで美容と健康の両立を目指すビューティケアを得意としている。

【所有資格】リフレクソロジスト、アロマセラピスト、耳つぼストーンセラピスト、薬膳・漢方検定、美肌検定
https://www.sirius-miyuki.com


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