美容コラム -キレイな素肌になるためのヒント-
例年とは異なり、10月も寒暖差が激しい日々が続きました。けれども、ふんわりと優しく香る金木犀や紅葉など、冬の足音ももうすぐそこまできています。朝起きたときの肌もきっと、少しずつ乾燥を感じはじめている頃ではないでしょうか。極寒の季節はもちろん、季節の変わり目も保湿ケアはしっかり心がけたいところですよね。体調のみならず、肌もバランスを崩さないようにするためのケア法を、今回はご紹介します。
季節の変わり目も要注意!乾燥サインを見逃さないで
私たちの体は朝と晩の寒暖差が激しい、あるいは日によって気候が目まぐるしく変化すると自律神経のバランスを崩しやすくなってしまいます。また、秋は低気圧の日が続くことや、夏の体の冷えの延長で疲れも出やすい状態に。これらが体調不良の原因の要因といわれていますが、肌ももちろん体の一部です。同様にトラブルや不調が出やすくなるので注意が必要です。
肌と寒暖差の関係とは?
ある研究によると、肌の正常な機能やターンオーバー、そして潤いを保つ役割をカスパーゼ14と呼ばれるタンパク質が、気温の低下によって減少することから肌トラブルが起きやすくなるといわれています。さらに、空気も湿度が下がり、乾燥がはじまってきている季節なので、よりその影響を受けやすくなってしまいます。また、近年では秋でも花粉が飛散しはじめているので、バリア機能が弱まった肌にそれらが触れてしまうとアレルギー反応を起こしてしまうことも。寒暖差は体のみならず、肌にも影響を与えることを心得て、丁寧にケアしていきましょう。
これって乾燥のサイン!? 正しい見極め方
以前のコラムでもご紹介した通り、すでにこの時季から冬と同じようようなアイテムで保湿ケアはスタートしておきたいところ。そしてもし、以下のような乾燥のサインが目に見えてきたら乾燥がスタートしている可能性が。チェックしてみましょう。
[チェック1] 小鼻の肌が荒れる小鼻をはじめ、肌のめくれやシワの悪化が見られたら乾燥を疑ってみましょう。特に粉がふいてしまっていたらかなり進んでしまっている可能性も。 [チェック2] メイクアップのノリが悪いいつものファンデーションがうまくなじまなかったり、なめらかな仕上がりにならない、あるいは地割れを起こしたりする場合、肌が乾燥していることが考えられます。 [チェック3] 洗顔後つっぱる朝の洗顔後も肌チェックをするには重要なタイミング。もし洗顔後に肌のつっぱりが気になったら外気が乾燥しているかもしれません。その後の朝のスキンケアは夏のときよりも、しっかりめに行いましょう。 [チェック4] 急に肌荒れする いつもと違った肌状態の場合、まず考えられるのが肌と水分と油分のバランスが崩れているということ。この時季の場合はやはり乾燥がはじまっていることもあり、まずは保湿を心がけてみましょう。 [チェック5] 秋なのに毛穴が詰まる 一見関係ないように見える毛穴の詰まりですが、季節の境目にいきなり毛穴が詰まるようになった場合は、肌のターンオーバーがスムーズに行われていないことが。
季節の変わり目に投入すべきスキンケアとは
乾燥の季節に慌ててスペシャルケアを投入することはもちろん良いことですが、先述した通り、肌は敏感な状態に傾いています。例えるならば、風邪気味で疲れているところに豪華なディナーを食べるようなもの。肌がアンバランスな時季はいつも使用している美容液やクリームなどを、乾燥しやすいパーツに重ねづけする、あるいはジェルなどのテクスチャーの優れたアイテムでいつも通りのスキンケアを行ない、さらに少量を手にとってマッサージするのがおすすめ。
顔のたるみ、むくみなどに効果的とされているマッサージですが、同様に血流を促し、ターンオーバーを促進させたり、肌が温まることによって血色をよくする、または角層に美容成分を浸透させやすくなったりします。いつものアイテムを変えなくとも、使い方やなじませ方を変えるだけでスキンケアは正しく機能してくれるでしょう。
この時季も温めることはとても大切!
寒暖差が激しいこの時季は、体を冷やさないことがとても大切。真冬とは違って本格的に暖房機器を使っていない、あるいは部屋着も冬仕様でない場合もあるので体や肌が気づかないうちに冷えてしまっていることが。先述した通り、カスパーゼ14は気温の低下によって減少する成分。日中は首元・手首・足首をしっかり温め、夜はバスソルトを入れた湯船につかりましょう。
お風呂でのんびり心身の疲れを癒しましょう
体や肌を温める温活はもちろん美容効果、さらには疲労回復にも優れているお風呂は、最高の美容スポットです。効能に合わせたマグネシウムやミネラルを含んだ入浴剤や岩塩などを入れたら深呼吸を繰り返しリラックス。アロマの香りに身を委ねても良いですし、頭を空っぽにして瞑想を行うのも良いでしょう。入浴後は副交感神経も優位になるので、お風呂後は1時間以内にベッドに入りましょう。体の深部体温と皮膚温度の差が小さくなるほどに眠気は高まるので、入眠がスムーズになります。全身を温めながら寒暖差を上手に乗り越え、健やかな肌で冬を迎えましょう!
Text : Nathalie Lima KONISHI 2019.10.30